豊島区議会議員 根岸みつひろ

令和 3年決算特員会10月18日 全部の補足質疑

防犯と治安対策

○根岸光洋委員  よろしくお願いいたします。私のほうからは、安全安心なまちづくり、特に防犯と治安の対策について伺いたいと思います。

昨今も上野駅でATMに並んでいた男の人が突然刃物で刺されて、その一人は30代の豊島区の方だなんていうことも報道がされました。また兵庫県尼崎市では、若い女性が背中を刺されて亡くなると、これは元夫婦間の事件だったと。また、愛媛県の新居浜市では、家族3人が刃物で刺されて亡くなるという、これは元同僚の人の事件じゃないかということと、また山梨県甲府市では、家族、火をつけられて放火殺人事件が起き、犯人はその娘さんの同級生じゃないかということで、こういったことが連日報道され、コロナ禍という中での事件なのかなと、または、このほかにも子どもに関わる、命に関わる事件もたくさん多く出てて、本当に心が痛む日々でございます。こういったことを踏まえまして、豊島区の防犯・治安について伺いたいと思います。

地域安全対策事業の中には環境浄化パトロールということで、地域の中でパトロールが行われております。令和元年は136回ございましたが、令和2年では7回ということで、コロナで大きく自粛されたということがございます。こうした影響が、今、先ほど申し上げたような全国的な犯罪の傾向とともに、豊島区の中ではどういう影響があったのか、まず、これについてお伺いしたいと思います。

○黒澤治安対策担当課長  ただいまの豊島区の治安情勢ということで御説明をさせていただきます。

まず、令和2年の豊島区の刑法犯の認知件数ですが、令和2年は3,193件で、令和元年4,087件からマイナス894件となっております。これは参考ですが、一番多かった平成15年の1万1,580件からマイナス72%となっております。

環境浄化パトロールは、今、委員から御指摘がありましたとおり、コロナの影響で回数は減っておりますが、このパトロールが減ったことによって、直ちに治安の情勢ということに影響はなかったというように考えております。ただ、現在はパトロール、徐々に復活しておりますので、引き続き、区民の皆様と治安情勢の機運醸成に取り組んでいきたいと、このように考えております。

○根岸光洋委員  大変に影響は少なかったということと、そういった刑法犯というか、犯罪が少なくなっているということで、喜ばしいことだと思います。

ただ、一方では振り込め詐欺というんですかね、いろんな詐欺の形がもう変化をして、私も、つい最近もそういった詐欺にかかって、お金を取られてしまった方のお話を伺いましたけれども、やはり高齢者という形で、先ほども出た認知症とか、そういったことで分からなくなっている部分もあるのか、そこに付け込んで様々犯罪が行われてるなと思ってます。

そういった意味で、この振り込め詐欺の傾向というか、件数とか、区内の発生状況についてはいかがでしょうか。

○黒澤治安対策担当課長  特殊詐欺の区内の発生状況等について御説明をさせていただきます。令和2年ですが、豊島区内では63件発生をしております。これは近年でいきますと、平成30年が96件、令和元年が74件、そして昨年が63件ということで、減少傾向にあります。なお、令和3年、本年ですが、8月末現在で36件ということで、昨年とおおむね横ばいの状況となっております。

しかしながら、都内の発生の状況を見ますと、昨年2,896件で、今年、令和3年8月末で2,316件ということで、昨年の同期比に比べてプラス357件、このように都内では増加傾向にありますので、引き続き対策は実施していきたいと、このように考えております。

○根岸光洋委員  ありがとうございます。この詐欺自体は、本人のみならず家族、周りですね、様々な方に大きな影響を与えるというか、心の痛みを与えるということで、とにかく未然にこういったのを整理していただきたいなと思います。自動通話録音装置貸出機も順調に貸出しはされて、取付けをされていると伺っておりますし、こういったものをしっかりとまた継続していただきたいと思います。

【防犯カメラ】

○根岸光洋委員  それとあわせて、この防犯カメラというんですかね、まちのカメラについても、また防犯アラームとか、そういった対策も進んでいると伺ってますけども、例えば、地域防犯力向上の中で、令和元年が61台が令和2年は6台、令和元年度に整備されているので台数が少ないのかななんて思うのもあったり、また、重点施策の地域における見守り活動の中での防犯カメラについても、これは町会等だと思うんですが、令和元年が229台に対して令和2年は59台ということで、大分数が、来年度は33台の予定だということで、防犯カメラの設置台数が減少傾向にございますけど、これは、もう整備が進んでるということでよろしいんでしょうか、お聞かせください。

○黒澤治安対策担当課長  防犯カメラの設置状況について御回答をさせていただきます。まず、地域防犯力向上事業のほうの防犯カメラですが、これは商店会に設置するカメラのほうとなりまして、これ令和元年で61台とありますが、これ令和元年まで、マンションの設置につきましてカメラをつけるという事業をしておりまして、そのマンションカメラが46台、商店会カメラが15台ということで、令和2年は6台、本年3台ということで、徐々に減っておりますが、こちらは、おおむね防犯カメラの設置のほうが進んだということで減少になっております。

同じように、地域における見守り活動支援事業のほうの防犯カメラですが、これも、令和元年229台、令和2年で59台ということで、こちらのほうも設置が進んでおりまして、また、令和元年までは補助のほうが12分の11という割合高い補助をしておりまして、令和2年から6分の5ということで、補助率も下がった関係で台数が徐々に減っていると、このような状況であります。

○根岸光洋委員  ありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。

【学校・保育園の安全対策】 

○根岸光洋委員 今は治安対策のほうで様々いろいろやっていただいたのをお伺いしました。これは高齢者とか、町会とか、商店街だと思うんですね。

そこをちょっと角度を変えまして、今日せっかく全部の補足ですので、子どもの安全、学校とか幼稚園ですね、こういった防犯に関しての考えを、できれば兒玉部長にお答えいただければと思います。

○兒玉教育部長  学校におきましては、通学路の安全対策がまず第一と考えておりまして、本区におきましてはISS、インターナショナルセーフスクールを進めておりまして、今年度中学校区で1区は認証を取得することになります。地域の皆様と安全パトロールなどを行いまして、このISSの全校的な取組を進めてまいりまして、区内全域の小学校通学の安全対策を進めていきたいと思っておりますし、防犯カメラも、今年度、また新たに設置していきますので、本当に子どもたちの安全、千葉県の八街市のような事故がないように、地域と一体となって子どもたちの安全対策を進めてまいります。

○根岸光洋委員  じゃあ、学校で来ましたので、今度は保育園ですね、澤田部長にもぜひ子どもたちの安全について、防犯体制についてお伺いしたいと思います。

○澤田子ども家庭部長  ありがとうございます。保育園の場合ですと、送り迎えは親御さんと一緒ということになります。今、防犯カメラにつきましては、区立18園で約70台設置ということがございます。また私立園でも毎月1回以上、避難訓練等も行っておりますので、今後も子どもたちの安全のために全力を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。

○根岸光洋委員  ありがとうございます。もうちょっと聞きたいことあって、課長には暴力団のほうも聞きたかったんですけど、ちょっと時間がないので割愛しますけども、今現在、10月11日から10月20日までは全国地域安全運動期間ということで、本来なら豊島区にもそういった大会があるんでしょうが、こういった中で今、様々お聞きしましたように、防犯また治安について、安全安心な取組を様々な角度から取り組んでいただきたいなということがございます。そして、豊島区がそういった不幸な事件になるようなことが少しでも減って、安心して住めるような、住み続けれるまちづくりをお願いしたいと思っております。

今年はオリンピック・パラリンピックがあって、当初は懸念されていたテロとか、そういったものも、外国の方から来る数も少なかったので、なかったかなというふうに思いますけども、そういったことがいつ起こるかも分かりません。大地震もありますでしょうし、こういったテロもありますでしょうし、またこの犯罪もありますでしょうし、そういう予測できない事態も起きかねる可能性がありますが、そういった治安対策について、豊富な経験を持たれた岡谷危機管理監が就任をされましたので、ぜひこの豊島区の安全について、先頭に立って今も頑張ってらっしゃると思いますが、引き続きの取組についてお伺いをして、終わりたいと思います。

○岡谷危機管理監  どうも大変ありがとうございます。今、委員の御質問の中で、全般的にちょっとお答え申し上げたいと思います。環境浄化パトロールについてですけれども、豊島区の治安がよくなった原因は、要因の一つには、やっぱりまちの方たちの大きな気持ちがあったことは間違いないというふうに私は常々思っております。環境浄化パトロールも非常に順調に進んでいたんですが、コロナでしばらくブランクがありました。しかし、緊急事態宣言が明けまして、実は先週2回、西口地区で環境浄化パトロールをやりましたけれども、まちの方が再び大勢参加していただきまして、非常に力強く感じました。非常に人数が多かったので、密にならないように2つのグループに分けてパトロールをしたと、そのような状況で、まちの方の士気に、大勢でございましたので、それに応えられるように、さらに努力をしていこうという決意を新たにいたしました。

2つ目の振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺なんですけれども、先ほど課長からお話ありましたように、今年は、発生しているんですが、豊島区は、多いほうではないんですけれども、発生しているということは非常に残念でございますので、私は、来年はゼロを目指したいと本当に思っているんです。なぜかと申しますと、特殊詐欺被害というのは、財産的な被害だけではなくて、私、これ一番多いと思うんですけど、家庭内の絆が壊れます。だまされちゃったほう、御老人の方は、何でこんなだまされちゃったのかしらと思うし、やはり息子さんたちは、やはり責める気持ちも出てきちゃうんですね、それが何十年と気遣った家族の絆を壊してしまう。そして2つ目は、暴力団等の大きな資金源になっています。暴力団、取締りが厳しいので、昔のように脅かしたりということで金取れません、それが特殊詐欺に移っている。その3つ目は、若者を巻き込んでいく。すごくいい子であっても、何かいいアルバイトありますみたいなんで、知らず知らずのうちに特殊詐欺の受け子とか出し子をやってしまうというケースも私は知っております。そういったことから、これは、ただ詐欺だけではなくて、社会全体の大きな犯罪と思ってますので、来年はゼロを目指したいと思っております。

そして、防犯カメラに関しましては、これも多くは申しませんけれども、何かあったときに役立つだけではなくて、抑止力にも物すごく大きなものになっておりますので、さらに引き続きやっていきたいということと、あと防災関係も、私、署長でいたとき、常に世界のどこかで起きたことは、絶対自分の管内でも起きるぞと申しておりました。今も世界のどこかで起きたことは豊島区でも起きるというふうに思っておりますので、それに備えて万全を期していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。