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平成25年予算特別委員会 文化商工・教育費( 3月 7日)

若手教員育成、確かな学力育成事業

○根岸光洋委員  まず初めに、質問の前に、大塚駅のガード下の西巣鴨中学校の生徒の方が描いた絵が表面がはがれて、汚れて、どうにかしてほしいということで、この委員会でももう数年来にわたって取り上げてまいりました。昨年の12月に神田教育総務課長の御尽力と、携わってくださった関係者のおかげできれいに修復されたということで、まずもって御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

それでは、若手教員育成、確かな学力育成事業ということで、教員を含む公務員の駆け込み退職が、今マスコミで取り上げられています。聖職とも言われた、未来を担う子どもたちのお手本となる教員、教職員の方が、教育現場を制度のはざまに悩みながらも、自ら離れていくということに対して、その姿を目の当たりにした子どもたちにどのような影響を及ぼしているのか、大変に心が痛むところでございます。本区では、そのようなことはないと伺っておりますけれども、大変悲しい事実でないかと。その上で、まず最近の教職現場、教員現場の職員の皆さんの状況についてお伺いしたいのですけれども、団塊の世代が大量退職していく中で、若手の教員が増えていると伺っていますけれども、実際の豊島区の小学校、中学校別の教員の平均年齢というのはどのぐらいになっているのでしょうか。

○山本教育指導課長  若手教員の増加に伴って、平均年齢も当然のことながら下がっております。現在、済みません、小数点以下のところまではちょっと定かではないのですけれども、まず小・中学校合わせた平均年齢は40.8歳でございます。小学校はそれよりもやや低くて、2歳ほど下がります。38歳くらいです。中学校は逆に41歳、これが、現時点での本区の教職員の平均年齢でございます。

○根岸光洋委員  そうしますと、これは全国的に見た形では、どういう位置づけというか、豊島区の平均年齢はどのような感じなのですか。

○山本教育指導課長  いち早く大量退職の時代を迎えた、中学校と小学校でも少し事情が異なりますし、また、私どもの連携している能代市とも状況が異なっていますけれども、大体、東京都においては、これが平均的なところです。もちろん、東京都の中でも若干違いがあるのですが、豊島区が東京都の平均に近いような傾向を示しております。

○根岸光洋委員  分かりました。小学校に授業参観など何か用があって伺うときにも、本当に若い、学生の集まりかなというぐらい本当に若い先生が、どちらか見分けがつかないぐらい。そのような感じで、自分自身の年齢を感じたのですけれども、そういう中で、PTAの保護者の皆さんも、小学校の場合は38歳ということですから、同世代か、もしくは下、平均年齢が、多分恐らく自分より下の先生方が、子どもの担任なりされている。また、中学校においてはやや同じ世代なのかなと感じるかもしれませんけれども、この小学校、中学校、それぞれ特徴があると思いますが、小学校はもう初任から担任制度、全科担任ということで、いわば社会に出た1年目の、そういう方が責任を持って学級運営などをしなければいけないという意味で、きょうの主題である若手教員の育成指導というのが、大変に重要と考えてございます。

その意味で、今、いろいろ東京都も、教員採用に当たっては、東京都だけでは足りないということで、地方にもかなり行かれていると伺っていますけれど、例えば豊島区にも、豊島区でも東京都でもいいのですけれど、地方からの学生から採用した枠って、どのぐらいの割合が今いらっしゃるのですか。

○山本教育指導課長  出身の都道府県がどちらかということについて、あまり統計をとっていないのですけれども、ここ3年ほど、採用に関する面接等を行っていますと、確かに書かれている面接表から、例えば大阪、京都、それから福島県の先生もいらっしゃいますし、確実に東京都外の受験者が増えているという実感はございます。

○根岸光洋委員  三田教育長も、北海道から東京に来られたということで、その先駆的な方なので、そういう地方から来られた先生方も含めて、若手の先生方を含めて、指導に力を発揮していただけるのではないかなと思います。

あと、東京都もかなりいろいろな制度で、東京教師育成塾の運営や、東京教師道場とか、若手教員の育成も含めた10年経験者の研修とか、また海外の派遣とか、そういうこともやっていると伺っていますし、かつては洋上研修もあったということも伺っていますけれども、さまざまな研修をやっているということでありますけれども、やはり若手の教員の方を含めた、若手だけではなくて、ベテランまで含めた教職員の方が、どのように成長されてと言ったら失礼な言い方ですけれども、大きくなって、今の課題を抱えている子どもたちを育くんでいけるかが大変重要ではないかと思います。

先ほど、能代市との交流が出ました。能代市とも教員交換をやるということで、10名程度、前回行かれて、来年度もそのような形で派遣が行われると思いますけれど、ぜひここにも、ベテラン、若手、そして中堅と、それぞれの層からのすばらしい人材の方がいらっしゃると思いますので、各層の方の派遣も、できれば夏休みとかそういうときではなくて、普段の授業の中でお互いの交流、研究授業ができるような、またはそのようなものを見聞きできるような、実践に即したものを取り入れてもらいたいなという考えがあるのですが、いかがでしょうか。

○山本教育指導課長  大変重要な御提案だと思います。私どもも、先般11月に派遣したときには、校長先生3名、それから、それ以外の7名の方は主幹教諭でございますので、学校の中でも比較的上の層に属する方たちなのですが、ぜひとも今後は、今後の豊島区の教育を、リーダーシップを持って発揮できるような人材育成の場にもしていきたいと考えていますので、夏休みだけではなくて、今これは、プランニングしているのは1学期に1週間、2学期に同じ方を1週間、ただ、授業を視察するだけではなくて、授業の中に参画させていただくというような方法も、現在プランニングをしているところでございます。

○根岸光洋委員  ぜひ、そのような充実した内容の研修にしていただきたいと思います。それとあわせて、最近は、民間企業が65歳まで定年が延びるということで、先生方も60歳定年を迎えて再任用とかいう形で、また再び教壇に。先ほど駆け込み退職とかありましたけれども、本区でもいろいろな形で再任用の先生もいらっしゃると思うのです。この割合というのは、今どのぐらいになっているのですか。

○山本教育指導課長  全体の教職員数に対する割合が、ちょっと今、手元に資料がないのですが、総数で申し上げますと、ここ3年、確実に増えているのは事実でございます。まず、管理職の層の先生方なのですけれども、平成25年は、おおよそ5名前後の再任用の管理職の先生がいらっしゃると思います。また、教員の方で再任用の方も着実に増えておりますが、数としては大体10名、今超えないかなというところでございます。確実に再任用の希望者も増えていますので、そうした教員の再任用の御希望の方は初任者、1年次の先生と一緒に、学級の担当になっていただく等の、そういう担当を今、進めているところでございます。

○根岸光洋委員  分かりました。教育現場の先生方も多様な方がいらっしゃって、また、年齢層も従来と相当変わってきているという状況でございますし、また、いろいろなさまざまな学校を取り巻く課題も変化していると思いますけれども、いずれにしましても、教育都市・豊島のよき伝統を受け継ぐとともに、また新しい時代に即したそういう若手教員含めた教職員の皆さんの育成、また教育現場に携わる方々が子どもたちの最大の教育環境だということで、力を発揮していただきたいということをお願いして、この質問を終わります。