平成24年決算委員会 特別会計 根岸発言(10月19日)

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定期巡回・随時対応型の訪問介護看護事業

○根岸光洋委員  よろしくお願いします。私は、介護保険事業の中で、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業、これは新しく今年度から取り組まれたものですけれども、これについてちょっと御質問したいと思います。

介護保険法制度の改正ということで、24年度から、この定期巡回・随時対応型の訪問介護看護事業が開始されたということで、区長の定例記者会見の中でも発表されたと。このようにも伺っておりますけども、この事業の状況について、まずお伺いしたいと思います。

○常松福祉総務課長  今回、事業者2つ選定をしてございまして、1つの事業者につきまして、既に8月からサービスを提供してございます。もう1社につきましては、現在、体制を整備中でございまして、3月をめどに開設の準備を進めているところでございます。進めているほうの事業者につきましては、8月の段階で8名、登録、利用を開始してございます。現在で11名でございます。

○根岸光洋委員  わかりました。8月からサービスを開始したということですけど、地域密着型サービスということで、先ほど質問の中でも御答弁もございましたけども、こういう地域に密着したサービスということで、今、人数、若干出ていましたけど、ほかの介護保健サービスとどう違うのか、これについてちょっとお答え願いたいんですが。

○松田介護保険課長  地域密着サービスでございますが、平成18年の大きな制度改正がございましたときに新たにつくられましたサービスでございます。基本的には、豊島区の地域密着サービスは豊島区民の方が御利用なさるということになっておりまして、事業者の指定につきましても豊島区が行っております。当初、6サービス指定をされていたんですけれども、今年度の4月の改正で、委員から、今、御指摘のありました定期巡回・随時対応型の訪問介護看護と、加えまして、複合型サービスといいまして、2つのサービスが指定されたところでございます。

○根岸光洋委員  はい、わかりました。実際、この訪問介護看護事業については、どういう方がサービスを、今8名から11名にふえたと御答弁にありましたけども、受けられるのか、またサービスを受けるために手続としてどのようなものがあるのか、ちょっと教えていただきたいんですが。

○松田介護保険課長  このサービスにつきましては、サービスの名前どおり、1日に複数回の訪問が必要でありましたり、定期的な巡回に加えて、コールによって訪問であるとか対応が必要な方ということで、要支援の方は対象になってございませんで、要介護1から5までの方を対象としています。いずれにしましても、介護保険法のサービスでございますので、まず介護保険の認定を受けていただきまして、ケアプランの中で、その方に合ったサービスであるということをケアマネージャーに御相談いただいた上で利用を開始していただくことになると思います。ちょっとわかりづらいところもございますので、必要があれば、高齢者総合相談センターであったり、介護保険課においでいただければ詳しい御説明ができるかと思います。

○根岸光洋委員  ありがとうございます。それで、この事業の介護サービスの、いわゆる負担というか保険料というか、そういったものなんですけど、ちょっと今、御説明によりますと随時ということなんで、1日に何回も来ていただけるというか、そういうサービスだと伺っていますけども、出来高ということでなく報酬が決まっている、1カ月単位で決まっている、これらのこともお伺いしているんですけど、その中身についてどのような仕組みになっているのか、ちょっとお伺いしたいんですが。

○松田介護保険課長  委員おっしゃるとおりで、1回幾らというサービスではなく、1カ月で幾らという包括報酬、月額で決まった報酬の制度のサービスでございます。ですので、1日に何回もコールをお呼びになっても、定期巡回だけの場合でも、基本的にはお支払いいただく1割の負担は変わらないということでございますので、大体、軽度の方で月額7,500円程度の御負担から、要介護5の方で3万円程度の、1割の御負担になる制度になっています。

○根岸光洋委員  要介護5の方で3万円ということで、若干この負担が、若干というか負担が大きなものだと思いますけども、この費用を負担できないときとか、そういう方に対しては何かあるんでしょうか。

○松田介護保険課長  このサービスにかかわらずでございますけれども、高額介護サービス費というのがございますので、御本人様が老齢福祉年金のみであるとか、生活保護の方であれば、月額で上限で1万5,000円であるとか、あとは、御本人様が非課税で大体年金収入が80万円程度ということですと、上限2万4,600円程度ということで、サービスが超えても、その御負担の範囲で受けていただけますので、その対象になっていくと思います。

○根岸光洋委員  それで、これ、札幌のほうでやっている事業者の例を確認したんですけども、こちらでは24時間の介護サービスをずっとやっていまして、今回の改正で看護も含めたものを随時対応するということで、利用者のお宅までは20分以内で駆けつけられるというすばらしいあれなんですが、それでサービスステーションには6人の訪問介護員と6人の看護師のスタッフが常駐していると。それで、順番にサービスを行っている。また、利用者から受けるオペレーターも、昼夜1人ずつ、そして夜は訪問看護員が1人常駐して、看護師が自宅で待機すると。こんなようなサービスも、これはかなり先進的なものかなと思いますけども、豊島区のいわゆる事業者さんの体制は今どんな感じになっているんでしょうか。

○常松福祉総務課長  何といっても24時間のサービスでございますので、ローテーションで勤務をしなければならないという状況がございます。今回このサービスに向けまして、現在で14名の体制でそのローテーションを回していると聞いております。この間、9月にも1名増員をいたしまして、また10月にも採用するというように聞いておりまして、だんだん利用者が膨らんでいきますと、それに応じて体制も講じていかなければならないということで、今現在で、先ほど申し上げたような体制だと考えております。

○根岸光洋委員  今の私の紹介した事例と、人数的には豊島区のほうが多いのかなという感じがいたしますけど、あと、以前も、24時間訪問介護のときに、いわゆるコールですね、緊急ボタンというか、そういうのでコールしたら、ヘルパーさんが現場にすぐ到着するとかというのは、従来から通報システムというんですか、こういうのもあったと思うんですけど、この札幌の事例ですと、例えばテレビ電話でつながれて、利用者がパソコンで映されて、その状況を判断して、例えば、もうこれは救急車が必要であるとか、または介護の方がお伺いすればいいと、判断をそこでされるようなこともサービスとしてあると伺っていますけど、今後24時間体制で、こういった限られた人材の中でやっていくというのは、ICTの活用というのが非常に重要であると思うんですが、こういったことの取り組みについては、今の事業者含めて、どういった状況になっているんでしょうか。

○常松福祉総務課長  今回の、既に8月から実施しているところにつきましては、既存のサービスを活用した都合がございまして、テレビ電話というところまではいっておりません。通常の電話のシステムで、登録をしておいてそこを押せばいいといったような形での対応と聞いております。

ただ今後、今、委員から御指摘いただきましたように、そういったICTを活用した方策につきまして、事業者としても既に実施をしているところがございまして、そのコストと効果を見合わせながら、今後、検討していくと伺っているところでございます。

○根岸光洋委員  ありがとうございました。こういう介護のサービスが、新しいサービスが充実していく、特に在宅において充実していくということが、高齢者の住まいの考え方の幅が広がってくるんじゃないかと思いますし、先ほど答弁もありましたし、福祉のところでもございましたけれども、特養の整備、グループホームの整備が今、進められていますけども、またさらに、私ども党としても、視察で何度も伺いましたサービスつき、先ほど課長の答弁にも出ましたけど、高齢者住宅の整備も進めてもらいたい。これも大きな課題であると思っていますけど、こういったものは、やはりある福祉だけではできない、都市整備と住宅関係と垣根を越えて連携をしていく必要があるということも従来から申し上げてきたところでございますけども、これも取り組んでいただきながら、こうした新しいサービスも、在宅でのサービスの充実というのも図っていただきたいと思います。

それと、あと、このサービス、これからのものでございますので、区民の皆さんにも周知をしていかなくちゃいけないでしょうし、一番大事なのは、介護職員の人材不足というのが言われています。看護師不足も言われていますので、こういった課題もあると思いますけども、ぜひ、区民の皆さんの安心・安全のために、引き続き鋭意努力していただきたいことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。