平成26年決算委員会  1~9補足質疑(10月15日)

NTTくらしのガイドの発行

○根岸光洋委員  よろしくお願いします。私のほうからは、くらしのガイドの発行経費について伺いたいと思います。昨年、25年度、決算ということなので、大きくこのくらしのガイドが変わりました。その大分岐点というか転換点だと思いますが、この概要についてまずお話しください。

○矢作広報課長  昨年度までは区のほうで民間事業者と協働で、くらしのガイドという形で単独のスタイルで発行し、主に転入者の方を中心にお配りするというスタイルを数年続けてきておりました。一昨年、NTTタウンページのほうから合冊による発行のお申し出をいただきまして、24年度にダイジェスト版を組み込んだ形での試行を行った上で、ことしの2月にすべての情報を掲載した合冊版を発行、これはNTTタウンページの事業として発行し、それを区内の御家庭、事業者すべてに全戸配布するということを行いました。

○根岸光洋委員  これはやはり広告収入で賄われたというふうに思うんですが、区の経費もございましたけれど、今までの事業者、サンケイリビング新聞社がとっていた広告収入もすべて、またこの新しいNTTですか、こちらのほうに行ったということなんですかね。

○矢作広報課長  広告主の引き継ぎというのは特別、区のほうでは行っておりませんので、NTT独自のやはり広告のそういう営業ノウハウがあると思いますので、その中でやられているということだと思います。御指摘のように、サンケイリビングの場合には区の負担分というのがありましたが、NTTの場合にはゼロということです。

○根岸光洋委員  それで、これは23万8,200部発行したということなんですね。それで、私も、内容的には網羅されていますし、よろしいかなと思ったんですが、この決算書を見たときに、来年度はタウンページが発行されないので、26年度発行しないと、こういうふうに書いてあったもんですから、ちょっとこれを疑問に思いまして御質問したんです。この点はどうなっているんでしょうか。

○矢作広報課長  前回の発行がことしの2月ということで、次回の発行が、発行月の調整がNTTのほうでありまして、来年の9月になる予定です。ですので、年度は1年以上あいてしまうんですけれども、原則的には毎年1回発行というペースになります。

○根岸光洋委員  それ、大変問題なんですよね。なぜかといいますと、区のいろんな施設のことが網羅されているわけですよね。タウンページとしてはそれでよろしいかもしれませんが、区民の皆さんからとってみれば、くらしのガイドって暮らしに直結した情報を得たいということで、さっき、ホームページとか広報とかありますけれど、このくらしのガイドから得る情報って多いわけですよね。そういう意味では、来年新庁舎ができるのに当たって、全く違う情報がずっと載っているという、それを23万部も配っていると。それまでは4万部ですよね。それが23万部も配られて、全く新しい情報ではないというのは問題だと思うんですが、いかがでしょうか。

○矢作広報課長  確かに発行月等々につきまして、豊島区のほうで独自に決められないという部分では問題があるかと思いますが、逆に私どもとしては、今年度と同じように、リニューアルの前に発行するよりも、新庁舎移転前に発行するよりも、移転後に組織や何かがすべて変わった時点での発行のほうが情報としては望ましいのではないかというふうに判断しております。

○根岸光洋委員  全く違う意見ですね、私ね。それで、これまでは、くらしのガイド、たびたび質問させていただきまして、広報課長も私がマイクをとるたびに嫌そうな顔をしていましたけれど、発行部数をふやしてほしいとか、3万部を4万部にしてもらったり、索引も見にくいから前のほうにもってきてもらいたいとか、文字を大きくしてもらいたいとか、また、時には、カウンターに置いてあるのを下に隠して、なかなか数がないのでなんていうことをおっしゃっていたのを、とにかく上に出しなさいみたいなことまで言って、全部これまでやってくださったんですね。これ以上注文のつけようがないというくらしのガイドが完成されたと喜んでいたんですけれども、今回、このようにタウンページに掲載するということになりまして、今の情報一つとっても大変に私は問題であると思いますし、カラーも少ない、写真も少ない。

 今までは、それから豊島区の特徴というのも出ておりました。高野区長のお顔がまずあって、ソメイヨシノがあって、豊島区のいろんなさまざまな地域のイベントなり、また歴史的なものがあって、それを手にとって、ガイドですから、くらしのガイドですけれども、豊島区のガイドだって、それを持って歩くこともできますけれど、タウンページは持って歩くことはできないんですよね。それとまた、紙質も悪いですし。

 私、これ、1回調べてみました。特に皆さんが関心を持つのが医療機関ですよね。前回はこのサンケイリビングが一生懸命努力されて、医療機関を巻末に載せてくれました。私、今回このタウンページを調べたら、まずは医療機関で五十音順別で医院を調べなさいと。173ページ行きました。そうしたら、今度、医院は別になっていますということで、さらにまた436ページまで飛んで医院を見る。でも、ここには豊島区と文京区が混在しているんですよ。全く見にくいんですね。今まででしたら西巣鴨地域、池袋地域、南大塚地域、ちゃんときちんと分けてあったんで、すぐにその情報が得られたんですね。

 そういう意味からいっても、ちょっとこの体裁については、くらしの便利帳ではなくてくらしの不便利帳と言いたいぐらい、ちょっとこれは体裁が悪いんではないかと、このように強く思うんですね。ぜひこの辺は民間の力を活用して、300万円が48万円になったと言いますけれど、以前は1,000万ぐらい近くかかっていたではないですか。それが300万円ぐらいになって、それ以上下げる必要があるのかどうか、その辺を含めてもう一度御答弁いただきたいんですが。

○齊藤政策経営部長  くらしのガイドについて、私も十分そういう問題意識を持っていない中で、今、お話を聞いておりました。確かに区民にとって大変貴重な情報が日々生活をしていく上で、載って、記載されているものだというふうな認識を持っておりますので、今、根岸委員のほうからさまざま御指摘いただきました。そういった御指摘を十分踏まえまして、改めて、くらしのガイドのあり方について検討してみたいというふうに考えます。

○根岸光洋委員  冊子なんで、本当に持っている方、持っていない方いらっしゃるかもしれませんけれど、私、区民の方によく聞かれて、この冊子を通して、ここにかけてくださいねとか、または、必要であればお持ちしますよと言ってこのガイドをお持ちして、大変喜んでいらっしゃったんですよね。これ1冊あれば本当によくわかると、そういうところに問い合わせをして、事業の内容まで書いてあります。よくわかるということで大変喜んでいらっしゃいます。そういう意味では、タウンページの記載のものでも、それは十分そうしているかもしれませんけれど、細かいところでいったときに、そういったふぐあいが出ているというのと、ましてや来年新庁舎ができるというときに当たって、その情報が全く網羅されていないということについてどうなのかなと思います。

 消滅可能性都市だとか、脱法ハーブによる死亡事故とか、マスコミとかメディアは物すごい勢いで宣伝して、それを見て、区民の方もこれは大変だと思っていますけれども、逆に、また一方では文化、芸術の発信であったり、新庁舎ができるんであったり、また、区長が毎月会見される内容が新聞に載れば、豊島区もいろんなことをやっているんだなと思ったり、または、この間もフクロウカフェというのがテレビでやっていましたよね。あれも、サンシャインの西友の裏にできたフクロウカフェも、「王様のブランチ」だとか、今度「PON!」にも出るらしいんですけれど、いろんな情報が出て、豊島区に集まろうと、来ようという方がいっぱいいらっしゃる。そういうこともあります。それとともに、豊島のくらしのガイドブックというのは魅力発信の一翼を担う重要なツールであると、こう思っているわけですね。

 ですので、今回の決算委員会、私は本当にこれでよしとしようかなと思っておりましたけれど、内容をよく読めば読むほど、見れば見るほど、手にとればとるほど、これはちょっといかがなものかなというものを思いましたので、ちょっと声を大にして申し上げましたけれど、ぜひ区民のサービスの向上のため、豊島区の魅力の発信のためにもしっかり検討していただきたいなと思うことを申し上げまして終わります。

○高野区長  いろいろな御指摘ありがとうございます。確かに今、豊島区は上がったり下がったりしておりまして、話題が非常に多くて、きのうもある大使館のレセプションにお邪魔して、舛添知事にお会いしていろんなお話をする機会があって、非常に豊島区は注目されていますねと。そういう中でも豊島区なんか消滅可能性都市なんてあり得ないですよねと、そんなようなことを発言し、あれ、増田君によく言っとかなきゃなんていうような、そんな会話もあったわけでありますけれど、いずれにしろ、今、豊島区は、メディアに顔を出す機会は非常に多いです。それで非常に注目されて、いろんな事件もあったりなんかしますけれど、できるだけそういうものを、まさにピンチをチャンスに変えていくような、そういうような形の中で積極的に情報発信するようにしているわけであります。特に広報課も大変でありまして、もう本当にいろんな面で、取材等々も含めながら、パンク寸前というような状況であります。

 そういう中で、今の御指摘のような、やはり基本的な区民のためへのくらしの便利帳というような形の中で、余りにも、経費を含めながら、そういった面の形が欠けていた面等々も、これはやはり基本的なものでありますので、やはりいろんな方々が、そういう話題になったら必ずや豊島区に対するいろんな知識を、あるいは知りたいというような形に関心を持たれるわけでありますので、今の御指摘を受けながら、やはりしっかりと基本的なことを、それから都市マスの目指す方向等々も含めながら、特に新庁舎等々についてのいろいろな面が欠けているなんていうのは、やはり区民が一番関心を持っている、そんなことも含めて、これからもそういう意味でしっかりとやはり情報発信をしていくということを基本にいたしまして、今後、今以上にいろんな面で充実をさせていきたいと思いますので、またいろんな面の御指摘等をいただきながら、よりよい豊島区をつくっていくというような形の中で努力をしていきたいと思っております。