平成28年決算特別委員会 文化商工・教育費(10月 4日)根岸④
副校長2人制度の有効活用

○根岸光洋委員 今、学校のことで、またもうちょっと細かく聞きたいことがあるんですね。実は、今、一貫教育だと校長先生1人で教頭先生が2人、副校長が2人というか、そんなのがあると聞いたんですけど、この副校長先生と教頭先生という名称があります。以前は教頭先生、今は副校長先生、地方に行くとまだ教頭先生というのがいらっしゃるんですけど、この副校長先生というのと教頭先生の制度というのは、どういうふうな違いがあるのか、ちょっと簡単に教えてもらいたいんですけど。
○加藤指導課長  たしか平成16年だったと思いますが、学校教育法の改正に伴いまして、副校長という職をつくりました。これは、今までの教頭と違い、校長を補佐する。今まで以上に、教頭とは違った意味で、校長を補佐するという意味での副校長を設置し、東京都におきましては、すべての学校におきまして教頭という表現をなくし、役割、そして責任を負わす意味での副校長という制度を取り入れたところでございます。
○根岸光洋委員  またちょっと詳しく後で聞きたいと思いますけども、豊島区内においてこの副校長先生がお2人いらっしゃる学校が、実はこの豊島区の教育というのを見たら、去年と比較したらあったんですけど、これはどういう意味があるのか、ちょっと教えていただきたいんですが。
○三田教育長  これは今年度から新たに導入された仕組みでございまして、東京都教育委員会が、副校長の特に繁忙化ということの解消の一環として、複数配置を試験的に実施するということでございます。これらについては、私どもも教育長会の中でもたびたび東京都教育委員会に申し入れをして、改善を求めてきたところでございますけれども、とりわけ人事上、そういう人材育成をしっかりやっている地区でひとつモデルを引き受けてくれないかということから、本区で小学校1校、中学校1校、それぞれ2校、モデルとして引き受けて、今まさに複数配置によってどういう教育効果があるのか、また学校の管理運営上どういうメリットがあるのか、さらには、教職員の多忙化をどのように防いでいくことができるのかというような視点から、今検証に相努めているところでございます。しっかり私ども、今、半年たって導入してよかったなと思うことたくさんございますけども、そうしたことを今年度までにまとめて、都教委にも報告し、また議会にも報告申し上げたいと思います。
○根岸光洋委員  わかりました。今、検証中だということなので、具体的にどういう効果があったかというのはまた改めてお聞きしたいんですけど、要するに、副校長先生、さっきも学校の教員の方が大変多忙であると。いろんな形で子どもの教育に、子どもに向かい合う時間が少ないんじゃないかという声もあったり、保護者からあったり、さまざま保護者の対応、地域の対応も当然ありますし、いろんな面で多忙だという中で、この副校長がお2人いらっしゃるというのは、大変にすばらしいモデル事業かなと思うんですけど、すばらしい取り組みじゃないかとは思っています。
一方で、副校長が2人になることによって、副校長に最近は余りなりたい、手を挙げる人が少ないみたいなことも聞きますけども、管理職をやらないでそのまま教員に、逆に戻る方もいらっしゃるみたいなこともお聞きしますが、この2校では、教育長、簡単でよろしいんですけど、そういった効果というのを聞くわけじゃないんですが、副校長が2人になったことによって業務というのが分担されて、多少は副校長の職務というのが軽減されたというかスムーズになったということでよろしいんでしょうか、理解は。
○三田教育長  複数配置ではあるんですが、10時間ほどの授業を持っているんですね。中学校のほうでは音楽の専科の先生ですが、音楽の授業を持ちながら副校長もやると。小学校も授業を持ちながらやると。それは、副校長、法的にも、学校教育法で授業をつかさどるというところのくだりがございまして、これは先生方が病気になったりお休みになったときに、やはり授業に立たなきゃいけないという仕組みがありますので、そうした点にちょっとウエートを置いている配置ということでございます。
しかしながら、やはり副校長は副校長でございますので、それぞれ相談をしたり、校長としっかりと学校経営上の作戦を練って、それぞれの対応をするという点では、非常にいい流れでスタートしているというふうに思っております。
○根岸光洋委員  ありがとうございました。授業を持ちながら副校長職をやりながらということで、それが負担という言い方はあれでしょうけど、できる方だからこそ、そうやって選ばれて任命されたんじゃないかなというふうに、そういうふうによくというか、うまく理解しますけども、これが本当にうまくいって、ほかのモデルとして豊島区から発信できたらいいなと思ってございます。