平成28年決算特別委員会 文化商工・教育費(10月 4日)根岸①
区立小・中学校の補習チューターについて

○根岸光洋委員  よろしくお願いいたします。午前中の質疑でも出ておりましたけど、教育のほうのチューター事業について私のほうから御質問させていただきたいと思います。少し細かくなると思いますけども、教育長も何でも聞いてくださいというお話でしたので、よろしくお願いいたします。
では、決算参考書383ページ、成果報告書179番、区立小・中学校補習支援チューター事業についてお聞きをいたします。
学力向上の一環として、区立小・中学校の補習チューターを招聘し、各教科の補習授業、高校受験勉強の支援授業を行うとありますが、小学校、中学校のそれぞれの目的について御答弁願います。
○加藤指導課長  小学校、中学校とも共通している目的は、学力の向上でございます。また、学力の二極化が懸念されていることもあり、基礎的、基本的な学習内容の定着も大きな目的としております。また、長期休業中に実施することで補習になったり、中学校におきましては、1、2月の入試前に行うことで、委員御指摘のように、高校受験を念頭に置いた学習支援の意味合いもございます。
○根岸光洋委員  ありがとうございます。小学校においては昨年の10月からですか、中学校においては24年度から実施をされているということで、私、実は中学校のほうについては、以前も土曜補習アカデミーという、記憶にある方はあっと思うかもしれませんが、これが非常にすばらしい取り組みだなということで、教育センターで土曜日、2学期、3学期でしたかね。学年が上がる前の1年生から2年生、2年生から3年生に上がる前に、学習に不安のある生徒を中心に土曜日補習をやっていたのを何回か視察もさせていただきまして、大変熱心に教えてくださる大学の教員を目指す方とか、退職校長先生の丁寧な御指導を受けて、これはいいなと、もっと広げてもらいたいなというふうにお話しして、教育センターのほうだけじゃなくて、西側にも広げてほしいなというお話ししていたところ、実は今後、学校で行うことになりましたということで、発展的にそれが進捗されたというのを伺って、それがいまだにいろんな形でこうして子どもたち、生徒の、児童・生徒の学習の向上につながっているということで、大変うれしく思っている次第でございます。
ところで、生徒の人数については先ほど答弁がありましたが、小学校のほうでは7,939名、中学校では3,485名が参加しているということで、大変すばらしいあれだと思います。また一方、教えてくださる方々も区内の7大学との協働だというか、税理士会の方も、先生も教えてくださるということで、本当に効果が上がっているなというふうに思っていますが、実際のところ、補習チューター事業でやったことによって子どもたちそれぞれの個別の違いはあると思いますが、この効果についてはどのような見識がございますか、改めて御答弁願います。
○加藤指導課長  補習チューター事業につきましてですが、それぞれの子どもたちが持っている課題は違います。自学自習を行う子どもたちに対して、それぞれの学校のチューターが学習支援を行うことになりますので、それは個別指導の充実を図ることができるということになります。また、その点でも大変有効だと考えております。わからない問題があったとき、手を挙げるとすぐチューターの先生が来てヒントをくれる。このような子どもたちの声もあり、児童・生徒が学習に対する意欲も高まっているところでございます。
○根岸光洋委員  ありがとうございます。それで、小学校のほうは、先ほど子ども放課後教室の中にチューター事業として昨年から始まったというふうに伺いました。これはスキップの中からそういう子ども教室に行きたい方の手を挙げてやるという事業が、一応スポーツとか、習い事ですか、英語だとか、何かいろいろあると聞いていましたけど、それ以外の時間帯でこの小学校のチューター事業というのは行われているのかどうか、また場所についてどこで行っているのかをちょっと教えてください。
○加藤指導課長  場所でございますが、原則それぞれ小学校、中学校とも、あいている教室もしくは会議室等を使ってチューター事業を実施しております。
○根岸光洋委員  それともう1つ、今までやっていた子ども放課後教室の事業と当たらないところで枠を組んでいるということでよろしいんですか。
○兒玉庶務課長  チューター制度はまた別のプログラム、1つのプログラムとして、放課後子ども教室の中に組み込まれて行っている事業でございます。
○根岸光洋委員  それで1つ、僕もスキップの人がそのまま放課後子ども教室に手挙げて、いろんなことやっていますよね、スポーツとか。このチューター事業については国からのそういう制度だということで、要するに在校生じゃなきゃだめだというようなことが何かちょっと聞いたんですけど、在校生じゃないスキップを活用している方もまれにいると思うんですけど、もしそういう方が、そういう子どもが事業を受けたいよとなった場合はどういうふうに対応されるんでしょうか。
○加藤指導課長  放課後子ども教室の一環として実施しているところでございますので、門戸を広く学習に関しては支援をしていきたいと考えております。
○根岸光洋委員  じゃ、そうすると、そういう方も受けられるということでよろしいのですね。
○加藤指導課長  そのとおりでございます。
○根岸光洋委員  ありがとうございます。ぜひそういう機会を、受けたいという子どものあれをそがないように広くやっていただきたいなと思いますが、課題もかなり大きいということで、小学校では多いときには50人ぐらい来るということも伺っていますし、中学校では部活とかさまざまな関係で、学校行事と日程の設定が難しいようなことも伺っていますが、これ以外で何か課題となっていることがありますでしょうか。
○加藤指導課長  2つございます。1点目は、やはり中学校におきますと、部活動等がございますので、実施曜日、実施日時についてなかなか一定にならないということがございます。もう一点といたしましては、先ほど執行率の話を午前中させていただきましたが、それぞれのチューターのメンバーを集めることが課題となっており、特に大学生、大学院生が中心となっておりますので、本業である学業との関連を踏まえまして曜日を設定するところ、また募集するところに課題があると考えております。

学習が困難な子どもの居場所をつくり学習支援
○根岸光洋委員  あと、学校でチューター事業が、補習が始まったということで、すばらしいことだなと思うんですけど、1つは学校現場の教員の先生方、大変忙しい、今言ったように部活動もあるし、その中でそういう支援をしてくださる方が見つからなかった場合に、現場の学校の先生が授業をかわりにやる、補習授業を受け持つということがあるのはいかがなものかなという見識で、土曜補習アカデミーのように教育センターでやったほうがいいんじゃないかなという意見を僕は持っていたんですけども、現状ではどうなんですか。そういう学校の現場の先生がチューター事業を受け持つというようなことがあるんでしょうか、ないんでしょうか。
○加藤指導課長  原則としてはございませんが、その日の子どもの生活の状況によって、やはり心が安定していなかった場合等につきましては、教員が支援、様子を見に行くことはございます。
○根岸光洋委員  わかりました。ただ、それが日常的、それはまた別な機会でもできるような話じゃないかなとも思いますので、この辺、ちょっと難しい課題かもしれませんが、ぜひ現場での先生方の負担をかけない形でしっかり子どもたちが授業を受けられるような方向にさらに向かっていただきたいと思っています。
この質問の最後のほうになりますけど、先ほどもありました教育センターのほうでは、さらに中学校3年生の補習授業も行っているということで、タブレットを使うということで、先ほど我が会派でも一般質問等で、また決算、予算でもやらせていただいたICTが相当活用されているということですが、教えてくださる先生も当然そうでしょうけど、タブレットを使う、扱っていることも教えてくださる方もいらっしゃる、例えばボランティアでタブレットの使い方みたいな基本のことも当然必要じゃないかと思うんで、そういうのはどうなんでしょうか、実態としては。
○加藤指導課長  タブレットの使用につきましては、中学校に入っていますソフトを入れておりますので、基本、自学自習の制度をとっております。ですので、その内容につきまして、チューターが学習内容のヒント等を教えるということで、大きく技能が高い必要があるということはございません。
○根岸光洋委員  わかりました。何かそういう方がいらっしゃって、最初教えてくださって、補助もしてくださるのかなみたいな話もちょっと何か聞いたようなことがあったものですから、そういう方がいたらありがたいなということで、ちょっと申し伝えました。
足立区では、今現在3カ所、そういった家庭での学習が困難な子どもの居場所をつくり学習支援を行う施設があると。来春からまたさらに1カ所ふやして4カ所になると。これは中学の学習支援施設を開設して以来、ひとり親家庭とか多子世帯、生活保護を受給する世帯などの中学生を対象に大学生が無料で教えて、3施設で約100人が利用していると。教育センターのほうは、さっき聞いたら40名中9名でしたっけ。そういう数ですけど、これ、足立区とは同等には考えられないと思いますが、私どもとしてはタブレットを使ったり、またそういうさまざまな支援があるということで、今後とも各地域でもこういうのがふえてくる可能性もありますし、豊島区としても先駆的に進めた上で、しかり充実させていただきたいと思っております。