令和 2年予算特別委員会 3月 5日区民・福祉・衛生費

【帰国者・接触者電話相談】

○根岸光洋委員  よろしくお願いいたします。

私のほうからも、冒頭ちょっと新型コロナウイルス対策について、幾つかお聞きしたいと思います。

保健所のほうで、帰国者・接触者電話相談というのの件数を出していると思います。2月27日現在のをいただいています。1月が128件、2月が649件、合計777件というふうに、こちらで計算したんです。3月も、多分恐らく相当な数が来ていると思うんですが、現在までの相談件数は何件ぐらい来てるんでしょうか。

○関健康推進課長  議員御指摘のとおり、1月が128件、2月が723件、3月5日現在で、212件で、1日多いときは100件近くも相談をいただいている状況でございます。総計は851件です。

○根岸光洋委員  かなり多くの方が、区民の方が関心というか、町場でも話題で持ち切りなところでございますけど、この相談の内容について、具体的にどういったことがあるのか、お聞かせ願えますか。

○関健康推進課長  一般、区民と認識される方からの御相談が637件、団体、匿名等が143件、医療機関からが71件となってございます。一般の方からは、やはり心配であるとか、検査がどこでできるのかといったような御相談、団体等からは、消毒の方法ですとか、環境整備についてが最近多くございます。医療機関につきましては、具体的に検査、搬入になるような御相談から、簡単な今どういう体制なのかというような御相談までという状況になってございます。

○根岸光洋委員  それで、実際、この保健所に御相談された方で通院された方、病院に行かれた方、または検査を受けた方とか、そういう数というのはわかるんでしょうか。

○関健康推進課長  患者の詳細の情報につきましては、都が一括ということになってまして、お答えしかねる状況でございますが、都といたしましては、1日120検体を毎日回していると聞いてございます。

○根岸光洋委員  何か全国では、そういった検査について、保健所が30件ぐらいお断りしたという事例も報道されております。東京都が、都道府県がこれについての所管をするということで、豊島区の保健所では、そこまでなかなか言えないことがあると思うんですが、例えば、じゃあ、こういう区内で、区内または近郊でこういったコロナウイルス対策ができる病院とか、医院というのは、例えば具体的にどういうところが上げられるんでしょうか。

○植原池袋保健所長  東京都内で、帰国者・接触者外来というのを開いている病院が80カ所あります。そういうところに基本的には外来のほうにかかっていただくと。その中で、診療の上、検査を行って、入院が必要だと、コロナ確定という場合については、感染症指定医療機関というところに入院していただくことになる。具体的には、駒込病院さんとか、国立国際医療センターさんとかになります。

○根岸光洋委員  わかりました。

テレビでは、いろんな大阪市が具体的にどこのライブハウスがこういったことがあったとか、または、飲食店のこういうところが感染したとか、ある銀行の行員さんが発症されたということを発表されていますけど、先ほどの話だと、東京都がやるので、豊島区としては掌握できかねないというか、こういう公表できないという体制だと思うんですが、もし万が一豊島区に、また、かかわるところで、そういったものが発症した場合の発表というのはどういう形になるのかお聞かせ願えますか。

○植原池袋保健所長  公表の仕方でございますが、基本的に都が一括して公表というところになります。所在地については、今のところ、都道府県までという公表になりますが、ただし、東京都のほうでは、今後原則として、行動についても、ある程度は公表していく方針と聞いております。

○根岸光洋委員  わかりました。これ、お聞きするのは、やはり地元というか、地域でも、かなりいろんな情報が錯綜しております。例えばトイレットペーパーがなくなるとか、お米がなくなっちゃうとかというのも、そういううわさというか、デマというか、そういったもので、皆さんが衝動的に購入されていることもあると思いますし、また、例えば池袋の銀行で感染した人がいるなんていうことも具体的に言われて、問い合わせがあったケースもあります。または、大塚方面で2人ぐらい感染したということを、立ち話をしている御婦人がいたということを聞いて、私に問い合わせがあったケースがあるんですね。そういう意味で、本当に皆さん、この情報について、敏感になっているというか、ありますので、ぜひ保健所でできる範囲は限られているかもしれませんが、区民の皆さんに正確な情報を、また、対策本部も立ち上げているということですので、今後も引き続きやっていただければと思ってございます。

【認知症施策】

○根岸光洋委員 引き続きまして、認知症についてお伺いをしたいと思います。

2012年に認知症医療施策推進5カ年計画、いわゆるオレンジプランが出され、2015年には、認知症施策推進総合戦略、新オレンジプラン、こういったものが発表され、いよいよ昨年には、認知症施策推進大綱ができたということで、一般質問させていただきました。そして、今現在では、国会では認知症基本法の制定、これに向けて、早期制定に向けて取り組んでいるということを伺ってございます。認知症患者が2025年には約700万人を超えるだろうということで、5人の1人の方が、高齢者の方が認知症になるということで、さまざま、これも一般質問、決算、予算でもお聞かせいただいてますが、その中で、今回の拡充事業として、認知症の健診推進事業というの、が新年度で行われるということを伺いまして、大変よかったなと思ってはいるんですけど、これについて、取り組み、要するに目的、いわゆる、この推進事業をやる目的はどういったものがあるんでしょうか。

○佐藤高齢者福祉課長  認知症健診推進事業についてでございますけれども、今、委員のお話のとおり、将来的に認知症患者が増加するというような状況を踏まえまして、認知症に関する普及啓発などを目的とするということと、あと、早期診断に向けた認知機能検査を推進するという内容を目的としております。具体的には、パンフレット及び認知症のチェックリスト等を活用した認知症に関する正しい知識の普及啓発と認知機能検査を推進するということを目的としております。

○根岸光洋委員  これを見ると、東京都の10分の10の補助ということで、豊島区でも、これに手を挙げてくれたのかなというふうに思っていますが、その事業概要について、この新拡で762万5,000円でございます。具体的にどういった概要の事業概要であるのか、お聞かせください。

○佐藤高齢者福祉課長  今申し上げました普及啓発、それと早期発見、早期対応を目的とした健診を実施するという2本立てということになってございます。具体的には、今、節目年齢というふうにさせていただいておりますけども、70歳と75歳の区民の方、約5,700人になるかと思いますけれども、その方をターゲットといたしまして、認知症の疑いを簡単に確認できるチェックリストなどを送付します。そこで、正しい知識の普及啓発を行うとともに、そのチェックリストでセルフチェックをしていただいて、一定の点数以上の方は早期診断に向けた認知機能検査を実施するという内容でございます。

○根岸光洋委員  そういう意味で、このチェックリスト、セルフでやって、ある程度、一定以上の方が、その後の健診の実施等に行くということですけど、このフォローの体制というのが大変必要じゃないかなと思っております。この健診した後のフォローの体制については、どういったことお考えがあるのか、お聞かせください。

○佐藤高齢者福祉課長  健診を実施するということも重要ですけども、さらに、今御指摘のとおり、健診を実施した後のフォローは、非常に重要であるというふうに考えているところでございます。医師会と緊密に連携しながら実施していくということも重要な視点というふうに考えております。認知症健診実施後は、フォローが必要な方に対しては、認知症地域支援推進員が中心となりまして、区内に8つあります高齢者総合相談センターと連携しながら、対象者の状況把握、アセスメントの実施、医師会等との連携、親族支援等、伴走型の支援を実施していくということを考えてございます。また、このフォロー体制の充実については、認知症に関する地域連携を推進する認知症地域支援推進員を、これ、1名増員することによりまして、2名体制といたします。認知症健診実施後のフォロー体制を整備、強化いたしまして、例えば担当の高齢者総合相談センターを定めるなど、それぞれが担当地区でフォローを担うことを想定してございます。

○根岸光洋委員  わかりました。充実したフォロー体制をお願いしたいと思います。

それで、あと1点、異常がない方に対しては、健診に進まないわけですけど、そういった方に対してのサービスも必要だと思うんですが、こちらの体制はどのようになってますか。

○佐藤高齢者福祉課長  認知症健診を実施した後、特に異常がないと認められた方についても、地域の各種サービス、それと一般介護予防事業なども含めて、御案内をするということを考えております。

○根岸光洋委員  ぜひ漏れのないようにというか、多くの方がこうしたことで認知症に対する対策をしっかりできるように、万全の体制をよろしくお願いしたいと思います。

 

【フレイル対策推進事業】

○根岸光洋委員  続きまして、フレイル対策推進事業について伺いたいと思います。

こちらも新規事業として、昨年ですか、開設したということですが、フレイル対策センター、東池袋、私たちも視察させていただいたり、オープニングのときにもいいところということで見させていただきましたけども、利用状況は現在どうでしょうか。

○佐藤高齢者福祉課長  昨年5月10日に開設いたしましたフレイル対策センターでございますけれども、1月末現在で個人利用登録は222名でございます。利用者は延べ5,000人を超えまして、1日平均30名ほど利用しています。午前、午後と行われるとしまる体操、1日2回行っておりますが、そのとしまる体操を目指して、毎日のように来館いただく区民の方もいらっしゃいます。また、おとな食堂を6月以降、毎週水曜日に実施しておりますけれども、毎回のように用意する30食が完売になるなど、高齢者の居場所としての役割も確立されているのかなというふうに考えているところでございます。

○根岸光洋委員  大変多くの方が、高齢者の方が喜んで、特におとな食堂についても、お一人でお食事された方がここに来て、楽しみにして、健康、また生きがい、そういったコミュニティーをしながら集っているということで、大変重要な施設であるなというふうに考えております。また、このフレイルチェックの実施状況、こちらで行っているフレイルチェックの実施状況についてもお伺いしたいと思います。

 

○佐藤高齢者福祉課長  フレイルチェックでございますけれども、昨年の10月から本格的に実施しております。フレイルのおそれのある高齢者を早期に発見し、対応するための仕組みとして、東京大学高齢総合研究機構が開発しましたフレイルチェックでございますけれども、フレイル状態の進行を防止することにより、地域における健康寿命の延伸を図ることを目的としております。フレイル対策センターのほかに、介護予防センター、また、区民ひろばなどを会場に行っておりまして、深掘りチェックというものを行う2時間コースには、これまで10回、190名が参加しているような状況でございます。

○根岸光洋委員  大変多くの方が参加されているということで、関心が高いというふうに思っております。

また、フレイルチェックを行った結果、フレイルリスクが高い参加者、こういった方へのアプローチも大変必要だと思います。リスクが高い方へのフォローについては、どういった対策をされているか、お聞かせください。

○佐藤高齢者福祉課長  フレイル対策で3つの柱と言われております、栄養、口腔、それと運動、社会参加、それぞれに関する21のチェック項目中、7つ以上の項目にリスクが認められた方、およそ3割ぐらいになるかと思いますが、その方をフォロー対象者としております。その方々は、さまざまなフレイル対策事業につなげているということでございますけれども、具体的にはまちの相談室、あるいは多職種による講座、プラス講座などにつなげているような状況でございます。このフレイルチェックを御指導いただいてます東京大学の飯島先生は、チェックの結果を御本人とともに確認する、その声のかけ方が重要であるというようなことをフレイルサポーターにお伝えいただいているということで、その投げかけが再度フレイルチェックをしたいという仕掛けにつながっているというふうに考えているところでございます。また、フレイルリスクの低い方については、元気高齢者の方については、一般介護予防事業を紹介するとともに、また、フレイルチェックを受けた方がフレイルサポーターとして担っていただくというような循環も見えているところでございます。

○根岸光洋委員  ありがとうございます。

福祉費と、ちょっと特別会計にも入ってくるのかと思いますが、あわせてお聞かせ願いたいと思うんですけど、このフレイルサポーター、フレイルチェックがフレイルサポーターにより運営されていくというふうに聞いてございますけど、現在の養成人数、活躍の状況等、教えてください。

○佐藤高齢者福祉課長  フレイルチェックを担うフレイルサポーターでございますが、1期生、2期生、2回養成をしておりまして、合計44名を養成いたしました。ある程度の準備期間、区の支援は必要ですけれども、現在はサポーターが主体性を持ってフレイルチェックを運営してございます。また、このフレイルサポーターの指導的な立場であるフレイルトレーナーも5名養成しまして、このフレイルチェックの円滑な運営に寄与しているというような状況でございます。

○根岸光洋委員  じゃあ、ちょっとお聞きしたい、追加で、このフレイルサポーター、今指導的な立場でフレイルトレーナーということも出ましたけど、フレイルサポーターになる方、フレイルトレーナーになる方というのは具体的にどういう方がいらっしゃるのか、ちょっとお聞かせください。

○佐藤高齢者福祉課長  フレイルサポーターは、その名のとおり、フレイルチェックを運営する、その方ということでございます。そのフレイルチェックを主体的に行うということで、一般の区民の方が手を挙げていただいております。その養成も2日の講座と、あと、実際にチェックのテスト、そういったものを含めて、今44名まで養成をしているような状況でございます。また、フレイルトレーナーにつきましては、リハビリテーション専門職の方にお願いをいたしまして、そのフレイルサポーターの指導的な立場ということで、そのフレイルチェックにも参加して、フレイルチェックの運営に携わっていただいております。

○根岸光洋委員  ありがとうございます。

フレイル対策事業、本当に今大きく展開をこれからさらに、この後ちょっと質問したいんですけど、区のほうにも展開していくと思うんですが、当初、5月でしたっけ、それから秋ごろ、区政連絡会等では、多分町会長さんから、どこに場所があるのかとか、フレイルそのものが何なのかということもよく聞かれました。実際行ってみたら、このすばらしい事業を展開してるんだなとか、中にはどこに行ったらパンフレットもらえますかとか、そういう声もたくさん寄せられたのが事実でございますけど、この認知度について、現在かなり進んでいると思いますが、まだまだ知らない方もたくさんいらっしゃるので、ぜひそういう方にも利用していただきたいので、この認知度についてのアップというのをどのように推進していくのか、この辺をお聞かせください。

○佐藤高齢者福祉課長  フレイルという言葉、それと、考え方、概念についての認知度でございますけども、まだまだ少ないというような状況でございます。最新の日常生活圏域ニーズ調査の速報値でございますけれども、フレイルについてどのような状態か知っているというのは17.5%でございました。ただ、昨年度行った7.9%からは上がっておりますので、認知度は着実に上がっているかなとは思っておりますけども、ただ、半数以上の区民の方は、このフレイルということを知らないというお答えですので、さらに周知、啓発していく必要があると思います。今後はこのフレイル対策を全区展開するということで、区民ひろばにフレイル対策機器を設置するとともに、専門職が区民ひろばを巡回して、フレイルチェックを実施するとの取り組みなどを行って、フレイルを周知、啓発していきたいというふうに考えております。

○根岸光洋委員  ありがとうございます。区民ひろば、身近なところでそういったものができる、これ、御要望も多分あると思いましたし、その対策を進めていくというような御答弁もいただいたので、ぜひ積極的に広げていただきたいと思います。

その上で、今おっしゃっていましたフレイルサポーターとか、フレイルトレーナー、5名ということなんで、22カ所の区民ひろばで全てやるというと、かなりしんどいのかなという思いもありますので、ぜひこうした健康、また、高齢者の安心・安全な生活を守るための施策として、大変重要な施策であると思いますので、こういったサポーターの養成やトレーナーさんの養成や、そういったことに高齢者福祉課、また、対策として十分に取り組んでいただくことを、そして、住民の憩いの場というか、通いの場になることを御期待申し上げまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。