平成21年 予算特別委員会・文化商工・教育費

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2009年3月 12日

 

「土曜補習アカデミー」「教師力の向上」「魅力ある授業づくり」について

 

根岸光洋委員

私の方から学力の向上ということについて、特に補習についてお伺いしたいと思ってます。土曜補習アカデミーとか含めた、こういう補習への取組み、学力向上への取組みについて何点か伺いたいと思います。
初めに、小学校、中学校を含めて夏休みとかに補習というのは全校で実施してると以前お伺いしていますけども、この補習するときのご指導はやっぱり学校の先生、また、その補習の内容についてとかは、学校が独自にそれぞれ決めてやってるということでよろしいでしょうか。

 

朝日教育指導課長

そのとおりでございます。基本的には、学校の教員が夏休みあるいは放課後等にやってございます。ただ、中には近隣の大学などの協力を得て、大学生などに手伝いをしてもらうという例はございます。

 

根岸光洋委員

前にいただいた資料ですと、実施日数が、大体今回中学校を対象にしますけど、2日間から8日間が3校、10日間が1校、10日以上が4校と、10日以上やってるところはかなり相当やってるのかなという認識があるんですけども、あと一方、中学校の場合は部活動が相当盛んでございまして、夏休みは特に31日間もやってるというとこもあれば、大体平均で13日間ということでありますので、学校によってはできる日数にも時間にも限りがある。先生方、また、そういう協力していただける方の状況によっては違ってくるとは思うんですが、この辺についてばらつきが相当あるというふうに私はちょっと見ちゃったんですけど、これについてどういうふうに認識されてますでしょうか。

 

朝日教育指導課長

学校が補習の日数であるとか、その内容を決めるのは、授業改善推進プランといって学力調査の結果などを分析をして、それぞれの年度にどのような補習を組むかを考えてでございます。ですので、ある学校では10日以上組んで、今年は集中的にやろうとか、ある学校では、むしろ通常の授業を改善をし、本当に特別な子どもたちに集中して短い期間やろうと、そういった方針のもとで設定をしてございますので、特に一律何日をせよということは教育委員会としては指導はしてございませんが、学校の考えを大事に引き出していくというところでございます。

 

根岸光洋委員

よくわかりました。それで土曜補習アカデミーなんですけども、そちらについては、中学1年生、2年生の学習への課題や不安を抱える、そういった生徒を対象に進級を控えた3学期の土曜日にやるということで、かなり好評だということで、私も一般質問でも、また決算のときもやらさせていただいたんですけど、この土曜補習アカデミーのそもそも背景として、保護者のアンケートをとったということで、家での勉強時間がほとんどないとか、30分以内を合わせると66%以上あったと。また子どもの学校生活の不安の内容は、勉強が難しいということが35.8%あったと、こういうふうにありますけども、これは保護者の声であって、生徒自身からの声としても、こういった同じような声が出てるということでよろしいんでしょうか。

 

岡部教育改革担当課長

生徒から直接アンケートは、その時点ではとっておりませんでしたけれども、土曜補習アカデミーを実施する中で、終わった後のアンケートをとりますと、わからないところがわかるようになった、受講前には方程式が解けないとか英語の過去分詞がわからないとか複数形がわからないということで書いてございまして、生徒も学習への不安を持っている部分は、同様にあるというふうに認識しております。

 

根岸光洋委員

わかりました。ちょっとすみません、戻っちゃいますけど、さっきの学校の補習と土曜アカデミーの補習の違いというのは、どういうふうに捉えたらよろしいんでしょうか。

 

朝日教育指導課長

学校の補習につきましては、必要なときに必要な子どもを対象に学校で残してやるということでございます。土曜補習としまアカデミーにつきましては、進学に当たっての不安を抱えている子で、そして保護者と生徒に働きかけて、短期間であるけれども、集中して通ってみないかということを働きかけて、学力に対する飛躍あるいは学習習慣のところをやろうということで区を挙げてやると、どちらかというと学校の負担を多少でも減らそうということで、区でやっていこうというのが背景にはございます。

 

根岸光洋委員

それでは、具体的にちょっとお聞きしたいんですけど、国、数、英、土曜アカデミー各50分間、自習が30分間とあります。このクラス分けについては、以前お聞きしたら少人数でやるということで、私も実際見させていただいたんですけど、事前のプレテストによってグループ分けを行うということでございましたけど、実際5回実施した後、成果というのは、さっきアンケートで評判がよかったとか他校との交流ができたとかありますけど、具体的には、終わった後に例えばもう一回テストをして、どのぐらい習熟したかというのをやったりとかという考えはないんでしょうか。

 

岡部教育改革担当課長

19年度と今年度は、今のところまだ予定してございません。ただ、委員おっしゃるように、成果をどのように評価するかという課題もございますので、来年度実施の場合、そこら辺を考慮しながら実施したいというふうに考えております。

 

根岸光洋委員

ぜひよろしくお願いします。あと指導者についてなんですけど、こちらについても若手の教職を目指す方とか非常勤の講師の方とか、また校長経験者も時には代理でやるというようなお話も伺ってますけど、この辺についての具体的な方と、また、教員によって、指導者によって差があっちゃいけないと思いますので、こういったことについての研修体制についての充実ということについては、どういうふうに取り組んでいらっしゃいますか。

 

岡部教育改革担当課長

委員おっしゃるとおりでございます。19年度は最初ということでなかなか十分ではなかったんでございますけれども、その反省を踏まえまして今年度の実施に当たりましては、事前に教育センターにいらっしゃいます元校長を中心に実習という形で研修会を2回ないし3回行いました。そしてそれぞれの講師の水準、それから指導計画をきめ細かくつくるというような形で、今年度対処しているところでございます。

 

根岸光洋委員

わかりました。いろいろとご説明を受けたんですが、私が申し上げたい点というのは、この土曜補習アカデミーは大変取組みとしてはすばらしいですし、生徒にとっても学力向上、また学力に対する自信というか、そういった不安が解けるということでは、ぜひ進級の前ということに限らず、学校の現場の負担をなくすということであれば、学校の負担がないということであれば、各学期ごとにやっても構わないと思いますし、また土曜の回数を午前と午後にして倍にするとか、教科についても、もう少し柔軟性に、社会とか理科も取り組みたいという声もあると思うんですね。そういったことについて、ぜひ拡充していただきたいなということをご要望したいと思いますが、いかがでしょうか。

 

三田教育長

今ご指摘の点、大変学力の二極化ということから、学力調査の結果でもそうした課題が出ている中での一つの取組みだということでご理解いただきたいということで、今、課長の方から説明したとおりなんでございますが、私は、改めて今、学校が、じゃあ何をすべきかということと併せて、そういうフォローをどうしていくかということを考えていかなきゃいけない重要な時期にあるだろうというふうに思っております。それは学習指導要領が大きく変わる時期であるということと、これまでの子どもたちの学びの構造がどうだったのかということをしっかりと考えて改めていかなきゃいけないだろうというふうに深く考える時期だろうというふうに思っております。
今、ある研究誌の指摘では、学びが危ないと。例えば熟考を忘れた社会、よく考えない社会と。大学生でも、もうコピペという言葉がはやってるんだそうですが、もう論文はどんどん人の論文をコピーして出しちゃうと。だから自分というものがなくて、コピーで何か字面が合ってると。オンライン知識取引所というのがネット上にあって、もう大学生向けの試験用、どこどこ大学のだれだれ先生の試験はこれがいいよというような解答までついてるというような時代になってるということで、非常に問題になってきている。それから、効率優先の学びということで、ある有名な私立大学が学校の創立史を今まで文献で、活字で書いたもので読んでいたと。ところが、なかなか先生も読んでくれないので、漫画にしたと。そしたら先輩諸氏から大変なおしかりを受けたというような事例もあります。それから、一番大事なのは深刻な活字離れということでございまして、ある大学生協で読書マラソンというのを、4年間の間に大学卒業するまでに100冊読もうという、うちは120冊を小・中学校でやろうと言ってるんですが、4年間で100冊と。それで達成する学生が非常に少ないということですので、学力の問題は実は小・中学生だけではなくて、もう全体の青年教育に至るまでの問題だというふうに捉えていく必要があるだろうというふうに私は受け止めております。したがいまして、学校でどんな知的な好奇心を引き出しながら、先程のご指摘もありましたけども、子どもがやる気になって楽しく学べるような方法というのをもっと学校は考えなきゃいけないと。そのためには授業を相当改善していかなきゃいけないだろうと。そのことによる二極化の対処というか、学校が真剣に受け止めてやらなきゃ、まずいけないことだ。それは負担でも何でもなくて、学校の本来やるべき仕事だと思っております。したがって、私どもは、子どもにとっては学びがい、それから教師にとっては教えがいというか、教えただけ応えてくれるという、そういうようなものをもう一度学習の構造、それから授業のあり方、それから先程来出ているプラン・ドゥ・チェック・アクションというか、学級経営のマネジメント、授業のマネジメントを教員自身も身につけて、相当授業改善をしていかなきゃいけないだろうというふうに考えております。そのフォローとして、これまで続けてきたとしまアカデミー等の対応も充実させていくという両面で授業を進めていく必要があると、こんなふうに考えてございます。

 

根岸光洋委員

続きまして、今、教育長からも出ましたけど、学校現場、特に生徒にとって非常に一番身近な教育環境である、また、直接の担い手である教師力の向上という点について伺いたいと思います。
団塊の世代の方が大量におやめになる。学校の先生方にとっても、そういう現状があるということで、東京都は特にそういったことで、いろんな地方からもそういう受験者の拡大に努めているという、そういう報道も伺っておりますけど、現在の豊島区の教員採用、新規採用の状況というのはどういうふうになってるか、簡単に教えていただけますか。

 

朝日教育指導課長

今年度新たに採用した教員、いわゆる1年目の教員が49人、これは全体約600人いる中の8%に及んでございます。1年目から4年目のいわゆる若手の教員を含めますと全体の18%として、大変高い割合が今後もしばらく続くということでございます。

 

根岸光洋委員

そういう意味では、これからどんどんベテランというか、経験のある先生方が退職され、そういう方は先程のアカデミーとかでまたいろいろご活躍されるんですけども、若手の先生が増えていくということで、こういった方の研修、どう育成されていくのかということについて、具体的にちょっと教えていただきたいんですが。

 

朝日教育指導課長

1年目の教員は初任者研修というのが課せられておりまして、教育センターに年間約15回出張して通いながら研修するのと、併せて学校に初任者担当の指導教諭というのが役割として与えられて、その先生がいろんな角度から、授業だけではなくて学級経営も含めて、それが年間約300時間、1年間でやると。その他に宿泊研修であるとかボランティア体験、企業体験も含めたあらゆる研修を1年間、学校がその若手を総がかりで育てていくと、そういうシステムを図って1年目の研修を行っているところでございます。

 

根岸光洋委員

そういうたくさんの時間を使って研修もされてるということでございますけども、やはり社会では新社会人が、新入社員がいきなり担任を持つというか、現場を持つというか、全責任をクラスの中で負わなくちゃいけないという、そういう重圧の中やるという、これは大変なことだなと思いますし、例えば1年間で、笑ってしまうといけないんですけど、つぶれてしまうというか、へこんでしまうというか、又は病気になってしまう方もいらっしゃると思うんですけど、こういうことは豊島区では今までどうなんでしょう、ないんでしょうか。

 

朝日教育指導課長

様々学級経営に悩んだりとか、いっとき学級が荒れてしまうような例は少なからずはございます。ただ、それを学校、そして教育委員会、教育センター等も含めて何とかバックアップをしてやっていきますので、少なくとも昨年度、初任者の教員について本区では退職をしたと、あるいは病気になってしまったという者はございません。

 

根岸光洋委員

あと、すみません、ちょっと基本的なことなんですけど、そういうやはり1年目から担任を持つというのが、これは当たり前というか、当然のことということでよろしいですか。

 

朝日教育指導課長

基本的には、担任にするか、あるいは少人数指導にするかというのは校長の判断でございますけれども、主に小学校の場合は、学級担任をやりながら子どもと学級経営、給食指導なども含めて、関わりながら一人前の教師として育てていくということでございます。中学校に関しましては、担任というのはやはり進路指導を含めた重責がございますので、当面は副担をやりながら、徐々に担任をできる力量をつけていくというのが主な流れでございます。

 

根岸光洋委員

わかりました。これは決特のときもやりましたが、モンスターペアレントとか、そういう学校現場、教育のことについてもそうでしょうし、様々教師に関わってくる問題というか、課題というのは年々というか、また事務量を含めて報告書とか、いろんなことをやるということは大変だなと思っておりますけども、実際に新しい教員の方が、教員になりたくてなったんでしょうけど、向かないというか、そんなことも考えられるんじゃないかと思うんです。そこは後ろ向きな考え方で申し訳ないんですけど、こういうのがあったような場合は、どうフォローされていくんですか、具体的にちょっと教えていただけますか。

 

三田教育長

大変重要な問題だというふうに思っておりまして、今、委員ご指摘のように大量に団塊の世代が退職していると。それで大量に若手が入ってくるということで、今、課長の方から、初任者をどこの学年につけるかということは校長が決めるということでございますが、校長の立場からいうと、もう選んでられないと、もうつけざるを得ないという実情がございます。したがいまして、教育委員会としても、そのフォローをどうしていくのかということは大変重要な問題だというふうに考えてございます。
東京都教育委員会は、教員の人材育成につきまして、平成21年度から今までの研修体系を全部見直して大幅に改善をしていくというふうにうたってございます。その一つとして、例えば若手教員をどうするかということでございますが、今までは初任研が終わると、大体1年で次はもう一人前として扱われてということだったんですが、これからは2年目研、3年目研、4年目研と、4年間はしっかりとフォロー研修をやっていくということでございます。ただ、大事なことは、教員は、じゃあ、研修時間を長くかけたから育つのかという問題ですけれども、そんなことございませんで、1年でも立派に育つ教員、4年かけても育ち切れない教員も正直言っております。ですからそれは何かというと、やはり入った学校で、初任についた学校でいろんな子どもを育てる、子どもと接して、どういうときに子どもが変化し、成長するのかということをやはりつかまえていく努力を必死にやる教員は早く成長していきますし、問題意識が乏しい教員ですね、目先のことだけに追われている教員はどうしても時間がかかってしまって、なかなか思うようにいかないというのがございます。
それから、養成過程の中で、教科指導は単位として認定されてくるんですが、生活指導や学級経営という、子どもと直接つながって人間的な触れ合いを行うような、そういうカリキュラムについては、養成する大学の方でも非常に弱いということがございます。今、東京都も挙げて教員になりたい学生の、もう1年前から教師養成塾というのを行って、1年間教育実習をして、体で身につけるということで、私どももそういう教員を指導したことがあるんですけども、大変それは実力がつくんですね。実践的に学ぶ、座学じゃなくて実際に学ぶということでやっております。したがって、そういう実践的で、問題意識を掘り起こすような研修を、今年度人材育成元年というふうに私どもも一般質問でお答えさせていただいておりますので、そういう養成体系を区としても独自にしっかりと組んで、強力に指導していきたい。また、悩みや困ったことについては、学校と一体となって相談をしながらやっていけるような仕組みをつくっていきたいと思います。

 

根岸光洋委員

ぜひ将来に夢や希望を持って社会の中でたくましく生きていける、そういう子どもたちを育てていただけるように、豊島区にまたいい先生がたくさん育っていくように、そういう仕組みを確立させていただくようお願いいたしまして、私の発言を終わります。

 

自由質疑

 

根岸光洋委員

私の方からは、未来戦略推進プラン2009の230ページ、119番の魅力ある学校づくりの中の魅力ある授業づくり事業について質問したいと思います。
まず、この事業の概要について、お知らせください。

 

朝日教育指導課長

こちらは、水曜日の放課後に行います水曜トライアルスクールなどを行うことが一つでございますが、さらに特色ある学校づくりで、学校がチャレンジ課題を設定して取り組むということ、これは校長の経営方針に基づいて、3年を見渡して自校の特色をこのように生かしていきたいと、そうしたことをヒアリングして、それに必要な予算を各学校に内容に応じて配分をしていき、その内容を活性化させていくということでございます。

 

根岸光洋委員

そうすると、20年度は、20科目と水曜トライアルスクール、21年度は、学校がそれぞれが課題を設定して取り組むのと、水曜トライアルスクールということでよろしいですか。

 

朝日教育指導課長

20年度も、実はプロポーザル制度を活用した特色ある学校づくりということでやっていたんですけれども、単年度の計画で、校長先生がその年度重点的に取り組みたいことについて、必要に応じた予算配分をしてきたというところでございますが、今後は、3年間この学校をどういうふうにしていきたいのかという、校長の学校経営方針を十分聞き取った上で、それが児童生徒の学力向上に真に必要であるかどうか、そういったあたりを十分に聞き取った上で、すぐれた提案に関しては予算配分も重点化していくと、そういう中身に少し切り替わっている部分でございます。水曜トライアルスクールについては、今年度も来年度もほぼ同様のものを考えてございます。

根岸光洋委員

わかりました。たしか何か大塚でも阿波踊りが行われてまして、子どもたちが昨年もいろいろと出たんです。今年は、何かまた運動会とかやりながら、そういうところで何か調整するような話をちょっと学校の先生から聞いたような記憶があったんで、恐らくそういうことなのかなと理解をしてますけど、それで水曜トライアルスクールについて、事業の一つの中のこれについてお伺いしたいんですけども、こちらについては詳しく内容を教えていただけますでしょうか。

 

朝日教育指導課長

これは、生徒にとって比較的目標が設定しやすい検定試験の合格を目指して講座を開いて、生徒に自信と学習習慣を身につけさせることがねらいでございます。内容は、英語検定、漢字検定、数学検定などの受験指導に対応できる外部指導員を毎週1回、水曜日に、希望する全中学校に派遣し、講座を開くものでございます。この検定に合格しますと、高校の推薦入試にも有利な資格として活用できると。それが生徒の意欲につながればということで、行っているものでございます。

 

根岸光洋委員

先程目標が設定しやすい各種検定というのと、また高校の推薦の際には有利な資格ということで、そういうような2つちょっとお話がありましたけれど、これを実際に教える先生方というんですか、これはどういう方が教えられて、また生徒についても、全中学校でやってると思うんですけれども、どのぐらいの生徒が希望してやられてるのか、その辺をちょっと教えていただけますか。

 

朝日教育指導課長

外部指導員は、公募による面接を経て、区教育委員会で採用してございます。例えば検定の上級の合格者であったり、大学院生とか塾講師経験者等で指導力のある方、中には教職経験者もいるということでございます。平成20年度は1月現在で延べ595人、全区立中学校生徒の18%がこれを受講しておりまして、英語検定、漢字検定ともに高校レベル級の級に合格できる生徒も多数出てるという成果を上げてるところでございます。

 

根岸光洋委員

高校レベル級の合格というのは、ちょっとよくわからないんですけれど、具体的に、例えば英検の関係の何というのは、わかれば教えてください。

 

朝日教育指導課長

例えば英検3級というのが中学校3年程度なんですけども、既に準2級が35人合格をしてございます。今年は残念ながら2級までは行かなかったんですけれども、そういった高いところを目指しています。漢字検定に関しましては2級が9名合格をしてございます。

 

根岸光洋委員

大変目標も設定しやすいというか、また高校への入試に有利につながるということでは、いい事業なのかなと思います。
今、漢字検定協会というのがマスコミでここのところ、経営のあり方とか検定料を多く取ってるんじゃないかとか、私も子どもも大分受けたんですけれども、本当に高いか、低いか、ちょっとわからなかったんですけれど、それが問題になってるということで、こういうのとか、又は英検についても、つい最近も、ある私学で英検の問題を事前に生徒に教えて合格率を高めたという、そういうあってはならないことが報道されてますけれど、そういう信頼性は揺るがないと思いますが、学校教育が営利に関わったり、こういう不正に関与するというようなことは本区ではないと思いますけれども、改めてその辺をちょっとお聞かせ願えますか。

 

朝日教育指導課長

水曜トライアルスクールは、英検、漢検等の検定の前の指導でございますので、検定自体は個人が受験すると、受験すること自体は生徒と保護者が決めることであります。水曜トライアルスクールは、その学習の場を提供して、生徒が進んで学習できるようにということが目的でございまして、その事業が検定協会と関与することは一切ございません。

 

根岸光洋委員

わかりました。それで18%ぐらいの生徒が受講してるということですので、そういう意味では、この受講率をもっと上げていくと、拡充できるように取り組むべきだというふうに思いますけど、これについてはいかがでしょうか。

 

朝日教育指導課長

各学校で伝統になりつつあるんですが、受講生は正直なところ横ばいの状態でございます。理由としては、水曜日ですので部活動と重なってしまうとか、それから1つ級が合格すると、次の級はやはり高度な内容になってきますので、次の級を目指そうというところまでは、難易度が急激に高まるということから生徒はなかなかそこまでは至らないと。そういうことから受講希望が急激に増大することはございませんけれども、受講のさせ方の工夫であるとか、あるいは検定に限ってこれをやっていくべきなのかどうか、そんなことも含めて今後検討していきたいと思ってございます。

 

根岸光洋委員

では最後にしますけれども、そういう意味では、各学校が比較的、場所的にもまた集まりやすいというか、18%の受講率はもっと上がるんじゃないかなという気もするんですけれど、先程も土曜補習としまアカデミーについて質問させていただきましたけれど、教育センターに行くのが大変な生徒にとっては、こういう水曜トライアルスクールというのは、やはり活用した方がいいんじゃないかと私は思っております。そういう意味でも、学校版のとしまアカデミーというような形で、ぜひ拡大していただければなと、拡大の取組みについて積極的に取り組んでいただけたらいいなということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。