平成23年 3月 4日予算特別委員会、補足質疑1

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高層マンションにおける防災対策

根岸光洋委員  よろしくお願いします。私からは防災ということの視点から、特にマンションにおける防災対策についてお伺いをしたいと思います。
マンションという、一概に、低層も高層もあると思うのですけれども、今、防災としてはどのような被害が想定されると認識をされていますか、お知らせください。

○佐藤防災課長  マンションには特有の問題があると考えております。
一つには、いわゆる安全神話と申しますか、建物は丈夫であるということでございますけれども、特に高層階に行きますと揺れが大きくなるといったおそれがあるといったことが一つございます。それから、やはり高層階ということでございますが、エレベーターが動かなくなってしまうと地上との行き来というのが非常に困難になるということが考えられるかと思います。
そういったことをあわせますと、災害時要援護者の方が孤立をしてしまうおそれなども出てくるといったような特有な問題があるものと考えているところでございます。

根岸光洋委員  そういった被害の想定のもとに、今まで本区で取り組んできたマンションに対する防災対策、取り組みというのについてお知らせください。

○佐藤防災課長  一つに、今申し上げましたようなマンション特有の問題につきまして、区民の皆様、マンションの居住者の皆様に周知を図りたいということで、ホームページ、あるいは防災の手引きの中で、マンションではこういった注意が必要ですといったことを呼びかけさせていただいているところでございます。
それから、高層階などにお住まいの方が孤立をしないようにということもございまして、中高層の集合住宅建築物の建築に関する条例を改正をいたしまして、一定規模以上のマンションを改めて建てる場合には防災備蓄倉庫をつくっていただくといったようなことを義務化をするという対策を講じているところでございます。

根岸光洋委員  それで、例えばマンションというところで暮らす世帯というのは、大体何割ぐらい、区内で。これはマンション課かもしれませんけれども、わかりますか。

○佐藤防災課長  申し訳ございません。私は詳細のそういったデータを持ってございませんけれども、今、人口増の大きな要因がマンションの居住者が増えているということであるということでございますので、将来的には過半数を占めていくようになるのではないかと考えております。

根岸光洋委員  それで、特に防災課でもしかしてわかる範囲内でいいのですけれども、本格的な防災の手引きとかをつくっているという独自なマンションはございますか。

○佐藤防災課長  豊島区内におきまして、独自の手引きと申しますか、そういったものまで整備をしているといった情報については、申し訳ございませんが、私どもの耳には入ってございません。

根岸光洋委員  東京の中央区がマンション住民が大多数を占めるということで、これについては6万6,500世帯のうちの86%が、集合住宅という言い方をしていますけれども、特に区内に2,000棟のマンションがあるということで、そういう防災マニュアルを策定して本格的に取り組んでいるという記事がございますが、こちらについて何か情報はございますでしょうか。

○佐藤防災課長  中央区におきましては、今年の1月でございますけれども、マンションのマニュアル策定に向けた手引書を発行してございます。同様の動きが、平成19年の暮れでございますけれども、千代田区でマンション防災の手引きといったものが作成されているという状況でございます。

根岸光洋委員  そういう中で、特に中央区とか千代田区がやっているということですけれども、このマニュアルを参考にしてというと変ですけれども、豊島区でもぜひつくっていただきたいということで、昨年の第3回定例会で我が党の辻薫議員が一般質問の中で、マンションにおける防災マニュアルの作成、配布についてご質問したところ、検討するということでご答弁がありましたけれども、そういったものを加味して、その後の進捗状況について教えてください。

○佐藤防災課長  現在、マンション担当課などとも連携をしながら、千代田区あるいは中央区の情報等を集めさせていただいているところでございます。そういった先進区の事例などを参考にいたしまして来年度、豊島区も、特別予算化をしているわけではございませんので職員の手づくりのようなイメージになろうかと思いますが、何らかのそういう手引きの作成を進めてまいりたいと考えております。

根岸光洋委員  わかりました。
特に本区においてはひとり暮らしの高齢者の方が多く、またこういったマンションとか高層住宅に住まれていると思いますし、先程課長がおっしゃったように、超高層のマンションは耐震性にすぐれているけれども揺れがあったり、また、エレベーターがとまったり、いわゆる外に出ることができない、閉じ込められたままの状態で過ごすということも想定されます。そういった意味では、家具転倒防止とか、またそういったときの救済されるまでどうやるのかと、いろんなことが様々想定されると思います。また、老朽化されたマンション等もございますし、今後さらにこういったマンションに住む方の防災対策というのは重要な課題であると私どもはとらえておりますので、ぜひ今後のさらなる対策の充実をお願いして、私の質問を終わります。