平成22年 決算委員会根岸発言、全部の補足質疑

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2010年10月22日

高齢者配食サービスの充実を!

根岸光洋委員
私から、高齢者の福祉施策について、いろいろこの決算委員会でも皆さん大勢の方がご発言されて、ご質問されていますけれども、私もまだ学びの途中でございますけれども、学べば学ぶほど高齢者の施策は様々あるなということで、大変に豊島区としても取り組みをされているなということに感心をいたしたところでございます。
その中で特に、やはり衣食住の食という分野で、食べるということが365日、1日3回あるわけでございますけれども、こういう事業についても高齢者、特におたっしゃ給食事業とか食彩いきいきサロンですか、こういった本当に地域の活力、地域の学校とか、また栄養大学の協力をいただきながら取り組んでいる事業もありますし、その中で特にたくさんあるんですけれども、高齢者の配食サービスとかといったものについて質問させていただきたいと思います。この委員会でも何回か質問が出たと思いますけれども、大変重要な課題であると思っておりますので、改めて質問させていただきたいと思いますけれども、この高齢者配食サービスは決算参考書の171ページ、成果報告書の19ページにございます。
まず、この事業の対象要件について改めて質問したいと思いますが、また、ここ数年の利用実績等についてお伺いしたいと思います。

星野高齢者福祉課長
対象要件でございますけれども、心身の機能低下によりまして日常の調理が困難なひとり暮らしの高齢者、または高齢者のみで構成する世帯の方が対象としてございます。日常の調理が困難という状態は、買い物に出かけられないとか、長時間立っていられないとか、手足の自由がきかないために調理ができないということを指します。
また、利用実績でございますが、17年度は延べで6万2,000食を配食してございましたが、昨年21年度は2万食、3分の1にとどまってございます。利用を申し出た方も17年度は770名ほどでしたが、昨年度は555名でございます。

根岸光洋委員
そういう意味では、15年度ぐらいから見ますと6万ぐらいから4万とか3万減っているということなんですけれども、この利用人数が延びない要因について、どのように捉えられていますか。

星野高齢者福祉課長
17年度までは利用者の負担を400円にしてございました。18年度に600円にいたしまして、また要件についても低栄養であるという要件を加えました。そこからずっと減少が続いておりまして、やはり大きな理由というのは利用者の負担だと考えております。

根岸光洋委員
そういう意味では、こうした状況を踏まえて、私としては、ぜひ今年度はいろいろ改善策も講じていると思うんですけれども、特に執行率が48.8%でありますけれども、22年度は約3倍近い予算を講じているということでございますので、この辺の今、課長がおっしゃったような原因を踏まえて、どのような改善策をされようとしていますかお聞きしたいと思います。

星野高齢者福祉課長
今年度は3点変更いたしました。まず、自己負担について、今まで600円の選択しかなかったんですけれども、加えまして400円というものを設定いたしました。それから配達日なんですけれども、これまでは日曜日であるとか祝日は配達対象外でございましたけれども、これも対象の日といたしました。また、これまで地域によって、ここに住んでいらっしゃる方はこの業者と決まっておったんですけれども、それを3業者の中からどの業者も選べるようにしたということでございます。
この結果によりまして、今年度でございますが、8月末の新規登録者は前年度に比べまして約7倍、32件だったものが222件と増えてございます。

根岸光洋委員
そういう意味で、本当に要件を変えていただいて、対策していただいて7倍に増えたということで、これはますます増えていくのではないかと予測もします。ぜひ、そういった形で進めていただきたいと思います。
それで配食に際して、いろいろ業者を選べなかったのが選べるようになったり、メニューもまた変えているとかということでございますけれども、実際、この配食に際して、そういう食を供給するとともに今、特に高齢者の安否確認というのが重要な課題になってきています。そういう意味では、この安否確認を含めた事業としては1食当たり、経費としてどのぐらい高齢者福祉としてかけているのか、また、こういう配食を行ったことによって、何か緊急を要するケースが発見されたとかということがあったかどうかを含めてお聞きしたいと思います。

星野高齢者福祉課長
先程、利用者負担が600円と400円と申し上げました。区では、そこにそれぞれ350円を加えまして、その分でいわゆる安否確認をしていただくということと、それから業者にとっては配達費用がございますので、その分を負担していると考えてございます。
また、これまでにあったケースなんですけれども、亡くなっていた方が2名いらしたと。また、部屋の中で倒れていらっしゃって、病院に搬送されたというケースが1件と確認してございます。

根岸光洋委員
そういう意味で、今、亡くなった方もいらっしゃって残念なことですけれども、倒れていた方を発見して病院に搬送されるとか、そういう意味では、これからますます重要な配食サービスじゃないかと思います。そういう意味で申し上げますと、金額を400円、600円と設定も変え、曜日もある程度拡充したということでございますけれども、さらに言うならば、週3日というのは、もっと増やせないのかという気もするんですけれども、これについてはどうでしょうか。

星野高齢者福祉課長
本区はひとり暮らしが多いと申し上げてまいりました。今後も増えてくるものと考えてございます。今年度、アウトリーチ事業を行いまして、孤立を防止するために配食サービスを含めた様々な見守り事業につなげてまいりたいと思っています。安否確認という意味では、3日というのは必ずしも十分でないと認識してございます。

根岸光洋委員
さらに今後、サービス内容を充実させていっていただきたいと思いますし、また、これが何食ぐらいというんですか、何人ぐらいの方を目標に、この配食サービスをしていこうとされているのかについてありましたらお願いいたします。

星野高齢者福祉課長
昨年末の登録利用者が555名と申し上げました。今年度に入りまして、新たに222名の方が登録されたと申し上げました。しかしながら、ひとり暮らし高齢者は2万7,000世帯、3万5,000人いらっしゃいます。増えていると申し上げましても、安否確認という意味では、そんなに増えてはいないと考えてございます。したがいまして、この配食サービスであるとか緊急通報システムであるとか、その他の見守り事業をさらに充実、またそれぞれを加えることによりまして、全体的な見守りサービスの拡充につなげてまいりたいと思います。

根岸光洋委員
この食を通して、そういう安否確認まで含めて、本当に高齢者の生活に安定というか安心というのを贈っている事業だと思います。
また別な角度から見れば最近、介護食という、食べるという意味で、食を通して介護、認知症の予防とかで、つくるということを通して認知症を改善されたなんていう事例もお聞きしていますし、また私はかつて北海道の学校に昔、行ったことがあるので、その時は学校の授業は昼で終わってしまうものですから、夜の食堂を利用して夜間の配食サービスをやっているなんていう声も聞いたことがございます。これはいろいろ様々な問題点があると思いますけれども、ぜひ、ひとり暮らしの方、高齢者の方の安否確認に有効な配食サービス事業だと思いますし、ますます利用者の利便を高めていただきまして、サービスの内容も十分検討していただきまして、見守りの、また安否確認の効果的な事業の継続がされるよう要望いたしまして質問を終わります。