平成22年 決算委員会根岸発言、文化商工・教育費

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2010年10月19日

区民のスポーツ施設確保を図れ!

根岸光洋委員
公明党の根岸です。よろしくお願いいたします。いろいろ午前中からお話が出て重なる点がいっぱいございましたので、私は、今日は別な角度からお話しさせていただきたいと思います。
まず、私から、スポーツ、健康といったことが、今大きく国民の、また区民の皆さんの関心となっている中で、スポーツ施策全般について伺いたいと思います。
スポーツ立国日本を目指してということで、やはりスポーツは、同じ条件で同じルールで戦うという、こういった公平に行われた結果、勝ったり負けたりということが様々な感動を呼んでいると言われています。私もスポーツを愛する一人として、その感動を味わって今まできた次第でございます。オリンピックも今年はバンクーバーオリンピックが行われ、浅田真央選手が銀メダルをとったということで感動的なシーンが今もよみがえってまいります。
そういう中で、先程吉村委員からありましたけれども、例えば部活動の指導者が足りないとかということで、やはりすそ野を広げていくためにも、そういう例えばプロの野球の選手とかが、短い選手期間というか、30代、また40代で頑張っている選手もいらっしゃいますけれども、おやめになった後のそういう仕事について、例えばそういう部活動との連携、セカンドキャリアとしてマッチングさせるとかといったことも大変有効ではないかみたいなことを、陸上の朝原選手がおっしゃっていたという話をお聞きをいたしました。
そういう中で、翻って今現在スポーツを、施設の現状ということで私は区内のことを含めてお聞きをしたいんですが、現在全国のスポーツ施設は22万カ所あると、このようにデータがございます。そのうちの学校、体育施設が14万5,000カ所、公共施設と呼ばれるものが5万4,000カ所、約3分の1。さらにそれの半分が民間スポーツ施設と、このようにスポーツ施設現況調査という中で報告がされています。豊島区においても、スポーツ施設、学校施設、公共施設等ございます。また、私もつい先日も、特定健診を受けた後にスポーツ指導ということで、池袋のスポーツセンターに3回通いなさいということで積極的支援ということで受けたんですけれども、半年の間に3回なんです。なかなか行けないんですけれども、初めて行ったときに、スポーツジムの6階でしたか、あそこからこの区役所のちょうど屋上が見えるんです。私は土曜日に行きましたので皆さんはお仕事はされていないと思いますけれども、役所を見ながらしっかり健康を考えたというところなんですけれども、なかなかそういっても、週に1回以上のスポーツができる人を2人に1人、50%にすることを目標とするということがスポーツ振興基本計画という中にございます。こういった中でも、なかなかスポーツができにくいというか、時間もない、近くにないという現状があると思いますけれども、本区の区民の健康を守るスポーツ施策において、また、スポーツの施設数とかといったことについての区の見解をまずお伺いしたいと思います。

矢作学習・スポーツ課長
今、委員からご指摘がございましたスポーツ施設でございますが、23区の中での水準という比較でございますと、体育館面積は大体23区の真ん中辺にあるんですが、屋外施設を含めますとぐっと下がりまして、さらに豊島区の屋外施設は、三芳グラウンドと荒川グラウンドという区外に大きなものがございまして、区内にあるのは総合体育場が大きいのが一つという現状でございます中で、そうした区内施設に限ってみますと、23区の中で1人当たりのスポーツ施設面積というのは一番最低という順位になって、残念ながらそういう状況にあります。特に屋外施設の不足というものが私どもは課題として考えておりますので、その辺、教育委員会とも連携して学校開放事業で校庭を使わせていただいたりということで、限られたスペースの中で工夫しているというのが現状ですが、今後は何とかもう一つ屋外施設を整備していきたいとは考えております。

根岸光洋委員
その中で、今、屋外施設というのが出ましたけれども、私は今日は屋内施設を中心に聞こうかと思っていたんですけれども、今出ていましたので、例えば長崎中学校の跡地にも大きなグラウンド、また体育館ができるとお伺いをしていましたけれども、これも何か約10カ月ぐらい遅れてしまうなんていう話がございました。本当に期待をして、いつできるんだ、いつできるんだということで、西部地域に一つ、東部地域に一つ、区は考えていますみたいなことをずっと言い続けて、遅れてしまうということで、この辺は私の担当地域ではありませんので詳しいお話はあれなんですけれども、なぜこう遅れてしまうのか、その辺について教えていただけますか。

田中施設計画課長
長崎中学校跡地におけます仮称「南長崎中央公園」の整備につきましては、今、委員がおっしゃったとおりに、当初の計画から少し遅れる見込みでございます。
内容につきましてでございますが、今年度、国の補助金の枠組みが変わりまして、社会資本整備総合交付金という名称になってございます。様々な補助金が一本化された経緯がございます。その中で、通常、補助金は単年度ごとに交付申請を行いますが、国の交付申請後に区は工事契約を行います。また、屋内施設の今回の工事は2カ年以上の複数年にわたる工事になりまして、年度ごとに工事契約を行うのは非常に合理的でないということから、事前に国と協議しまして複数年度契約を可能とする制度がございます。こちらの制度がかなり遅れを来しているということで、この遅れに伴って、24年度開設予定でございます屋内施設について遅れが生じているという状況でございます。ただし、多目的広場、外の施設でございますが、こちらはいろんな球技等に使っていただける広場となってございますが、こちらの整備につきましては、従前のご案内のとおり25年度当初のあたりで開設できるものと考えてございます。

根岸光洋委員
国の制度が変わって遅れるということで、大変甚だ何かおもしろくない話なんですけれども、遅れても、お金をたくさんくれるならこれは待っていられるということもあるんですけれども、遅れて同じような予算しかつかないということであれば、できる限り早くやってほしいなという希望だけ、ここで申し上げてもしようがないんですが、そう思います。
また話は戻りまして、私が池袋スポーツセンターに行ったときに、プールの利用者の方から聞いたお話で、プールを歩いたり、また泳いだりして、また高齢者の方も本当にプールというのは全身運動ということで、激しくない中で体力が維持できるということで大変活用されているという方が、本当に細かい話なんですけれども、プールの上がった後の脱水機がないんです、根岸さんということで、私はこれを学習・スポーツ課長にお聞きしたら1台40万円ぐらいするということで、民間の施設にはほとんど入っているものなんです、こんなちっちゃいものなんですけれども、いろいろ滅菌したりとか殺菌したりとかいうことで40万円ぐらいするということで、買えないということで設置はしていませんというお話でしたけれども、公共施設と民間施設、差があって仕方がないと思いますけれども、ぜひいろいろと考えていただきたいなと思いますし、午前中にも巣鴨体育館のお話もございましたけれども、そういったことも、指定管理者になって財源的にはかなりそういう意味でよくなったというか、区の財政に効果があったということであれば、区民へのサービスが低下しないように同等のサービスをしてもらいたいと思っています。
また、もう一方、巣鴨体育館にもよく私も大会に行くんですけれども、こちらも熱中症で大変厳しい夏の中、あそこは冷水機がもともと2台ございまして、自動販売機も1台あるんですけれども、その冷水機が1台は既に機械が壊れて設置されていない。もう1台はこの夏で壊れてしまったということで、区民の皆さんが体育館の中の50度近い温度になる中、それぞれが持ち寄ってきたスポーツドリンクを飲みながらでも、たまには冷水機を飲んで体を冷やしているわけですけれども、これが壊れているということで、このお話も指定管理者に申し上げましたら、区と今検討させてもらっていますと、区に聞いたら排水の詰まりがあって設備的な工事になるのですぐにはできないということで、約1カ月近くかかって、結局その場所をあきらめて、もともと地下で機械そのものが壊れて、排水装置が壊れていなかったところへ設置がえをしたということで、だったらもっと早くやってくれたらいいのにと思った次第なんですけれども、そういう意味で、こういう緊急な対応というか、本当にスポーツをしながら、今年の夏なんかは特に熱中症で厳しい中で、こういうことが指定管理者になって、その間に指定管理者が入って区が対応するということかもしれませんけれども、予算も厳しい中かもしれませんけれども、ぜひこういうことについてもご検討していただきたいと思います。もう既にお話は聞きましたので、一応今日はここだけ、発言だけさせていただきます。
また一方、今言ったように民間の施設というものが少ない中、学校体育施設が非常に有効な身近な健康の増進の施設であることは間違いございません。この公共施設についてのアンケートの中にでも、身近で利用できる施設を増やしてほしいとか、利用時間帯の拡大をしてほしい、また、初心者向けのスポーツ教室やスポーツ行事の充実をしてほしいとか、利用料金の支払い方法の簡略化などをしてほしいという希望のアンケートが出ております。
こういう中で、私も利用しておりますけれども、学校の開放の施設事業がございます。現在、学校開放施設利用は、団体利用、また人数等がどのぐらいあるんでしょうか。

吉末教育総務課長
学校開放につきましては、小学校、中学校ということで、校庭、体育館、それから教室を開放しているわけでございます、教室は小学校だけということになりますが。この中で、平成22年度ですと396の団体が登録いただいて使っていただいている状況でございます。21年度実績で申し上げますと、これは個人開放を含めてというお話で大変申し訳ございませんが、小学校で約38万人の方がご利用いただいておりますし、中学校では8万人の方がご利用いただいているような状況でございます。

根岸光洋委員
かなり多くの区民の方が身近なところでスポーツができるという意味では、学校開放というのは大変に利用価値があるというか、重要な存在であると思いますし、これから新校とかできてくる中で体育館の施設も新しくなるということで、大変期待をしているところであります。
一方、体育館、私どもは今日は体育館に集約してしまいますけれども、例えばこの夏も私は、地元の巣鴨小学校で校庭をお借りして阿波踊りの練習なんかを行いました。近隣からクレームが入りまして、うるさいということで急遽体育館を使用することになりました。体育館でも鳴り物の音が鳴るものですから、体育館の窓を閉めて、小さいお子さんが多い100人ぐらいの規模の連でございますけれども、暑い中、練習をしました。この間もお聞きしましたら、開放の期間中に熱中症で倒れた方もいたと、救急車で搬送された方もいるとお伺いをしております。
そういう意味で、大変に大きな要望でございますけれども、体育館の冷房化とかいったことについてもぜひ検討していただきたいと思います。また、体育館はスポーツだけでなくて、今日は款別が違いますけれども地域の防災拠点でもありますし、そういう意味で区民の皆さんにとって大切な施設でございますので、こういった暑さ対策というか、これからの近隣とのコミュニケーションが希薄になっていく中での体育館の利用についても、十分私どもは注意してやっていかなくてはいけないと思いますけれども、施設面でのバックアップ等について、どのようにお考えがあるかお聞かせください。

岡部学校施設課長
ご指摘のように、現在の豊島区の小・中学校の体育館に冷房施設はございません。23区中で見ましても、体育館を冷房化しているところは5%ぐらいしかございません。特に小学校なんかですと23区中849校のうち34校ということで、それも千代田区、中央区、港区、台東区で30校ということで、限られた地域、都心の地域だけでついているという状況でございます。ただ、委員ご指摘のように、今後の改築校につきましては、西池袋中学校以降の改築校につきましては冷房化を進めていこうとは考えてございますが、現在の学校につきましては、なかなか冷房化というのは難しいと認識しております。

根岸光洋委員
わかりました。ぜひ検討していただきまして、導入をしていただきたいと思います。
また一方、廃校の施設利用もございますが、こちらの団体の数とか利用人数等について、わかりましたらお願いします。

矢作学習・スポーツ課長
廃校施設といたしまして、21年度は長崎中も入っていたので団体数が変わってきますが、現在は大明小も入れて約三百五、六十団体が区内で登録している状況です。
あと利用者につきましては、小学校の部分については廃校になりましても校庭開放をやっていますので、それを含めまして大体年間で15万人程度といったところです。

根岸光洋委員
この廃校を利用した施設利用については、暫定活用というか、暫定的な利用ということですので、非常に利用者の皆さんにとってもいつまで使えるのかという不安を抱きながら、使えるだけ使いたいと思っているところです。また、先程の長崎中学校の跡地の体育館が延期になったということもありますので、この西部地域の方においてもその間のつなぎができなくなるということで、非常に不安の声が私へも届いております。特に私が伺ったところによりますと、例えば旧千川小学校の体育館の利用者の方なんかも、天井の照明が約27個ぐらいあるんです。そのうち9個がもう切れている状態で、これはどうするんですかと聞いたら、多分消えて見えなくなるまで使うんでしょうかということで、一般の学校のように教育で使っていませんので非常に予算も限られているということで、厳しい現状の中、細々と使っているというか、また黒いカーテンも本当に破けたものをレールから外れたまま使っているというか、そういうのも縫ってまた使っているということもお聞きしましたけれども、ぜひスポーツの振興、また健康の増進とか区民の健康を守るという意味からも、施設それぞれの目的とか価値とか今ある存在は違うかもしれませんけれども、区民の側に立ってそういったことにもぜひ考慮していただければと思っております。
また、旧千川小学校につきましては、例えば豊島体育館でのイベントがありますと、この豊島体育館が足りない場合、旧千川小学校を借りてやっている競技団体もございます。私の所属しているバドミントンの大会におきましても、年に1回、小学校地域の対抗戦というのがございます。全小学校から約30チーム、約500人ぐらいの区民の方が集まって大会をやるわけですけれども、全く豊島体育館だけでは足りないものですから、旧千川小学校もお借りして何とか9時までに終わるという状況になっています。
そういう意味でも、ぜひ、旧千川小学校の体育館につきましては豊島体育館と連動して使っているというのもございますので、できる限り、この後、保育園とか売却とかいろんな話が出ていますけれども、いつぐらいまで使うことができるのか、今日お聞きしたいと思いますが。

田中施設計画課長
ご案内のとおり、旧千川小学校につきましては今年度、特養、保育園、公園等の整備ということで整備計画を策定する年度としてございます。体育館等がいつまで使えるかというご質問でございますが、整備スケジュールにつきましても、整備計画に合わせまして詰めていくことになろうかと思います。
今後でございますが、早く地元協議等々が進んでまいったとしましても、恐らく23年度、来年度いっぱいぐらいまでは現状のまま使用していただけるのではないかとも考えてございます。また、今年度の計画が固まり次第、関係者の方々には速やかに周知申し上げる予定でございます。

根岸光洋委員
よくわかりました。
いろいろ細かいことも含めて申し上げましたけれども、区民が本当に身近なところでいつでもどこでもスポーツに親しむことができるよう、豊島区内のそういった体育施設の充実、またスポーツ施策の充実、そしてまた、スポーツは文化であると遠竹副委員長が前申しておりましたけれども、本当に区長のおっしゃる文化と品格、その文化の一つにぜひスポーツを十分に位置付けをしていただいて、区民の皆さんにとって、また利用価値というか、健康について取り組みが日々身近なところでできるように取り組みをしていただきたいことを要望いたしまして、私の質問を終わります。