平成26年決特 文化商工・教育費 根岸(10月14日)

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スキー教室被災地支援

○根岸光洋委員 それともう1つは、この四季の里については、中学生のスキー教室がございましたけれども、いわゆる汚染というか放射能の問題がありまして、保護者の皆様からも心配の声があったということで、場所を変えたと伺っております。その後、3年たちまして、本区が利用していたことによって、山形県、埼玉県、栃木県など近県の学校も多くこの四季の里を使っていたというふうに伺っています。2,000名から3,000名ですかね、ちょうど1月、2月という本当に宿にとっては厳しい状況の中で、そういった子ども、生徒が使う数がまたさらに減ったということで、これについても多分、先ほどの数にあらわれてくるのかなと思っています。

 ただ、このスキー教室については、遠かったり、また私の子どもも使ったことがありますけれども、ちょうど時期的にインフルエンザが発生する時期で、集団で感染して迎えに行かなきゃいけない保護者が続出したりと、いろいろさまざまありました。そういう意味では、今移っている長野県ですか、こちらのほうでやっているのも、そう変わらないと思います。また、多分育成委員会なんかも使っているんですね。育成の子たちも連れていっていたのも、やはり豊島区が使わないことが、風評被害のようなものになって、行く方が少なくなっている。猪苗代のほうでも、そういうことはありませんと、一生懸命、数値をはかって送ってきてくれています。私たち豊島区としてもお世話になった分、やはり猪苗代でも中学生や小学生がそこで現実に生活をして学んでいるという実態を、豊島区の子どもたちといろんな形でしっかり共有しなきゃいけないのではないかと思うんですね。

 そういう意味で、さきほどは文化商工部のほうに聞きましたけれども、教育委員会にお聞きしたい。スキー教室を戻すというのは難しい話かもしれませんが、こういう交流、またスキー教室以外での交流として活用できるものがないのかどうか。また、そういう実態をお互いに共有していく世代として指導していくような教育というのも必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○清野教育指導課長  今、委員御指摘のとおり、例えば秋田県能代市との交流では、お互い田舎体験ということで、私ども豊島区の子どもたちが能代を訪れたり、あるいは能代の子どもたちが8月の上旬でしたけれども、14名の中学校2年生がこちらを訪れたりというようなことで、学校全体のレベルではないですけれども、相互交流というものをしております。

 今後は、今、委員御指摘の交流ができないかということについては、また検討していきたいなというふうに考えております。

○根岸光洋委員  ぜひ、こういう大変なときだからこそ、そういったことを共有できるそういう世代間の交流というか、同世代の共有というのもつくってもらいたいなと思っています。

 関連するんですが、いわゆる林間学校の件です。こちらについても日光から長野県の立科に変わったと伺っています。この委員会でも、また一般質問でも、各委員からも状況についてお問い合わせがありました。さまざまな事情があってそちらになったということで、どちらがいいとか悪いとかということは別としても、保護者の声、また地域の声、またかつて林間学校を思い出とされた豊島区民の方はたくさんいらっしゃって、どうしてまたここへ戻すことができないんだろうかという、そういう声もたくさん上がっているのも事実でございます。ここについて、私も、どこが安全かというのは非常に難しい問題だと思います。この福島の原発にしても、本当に考えられない想定外、予想外というか、そういうものであったと、今思えばそういうことで対策ができなかった部分もありますでしょうし、風評被害もある。また、これを例にしては、今は現状ちょっと厳しい話かもしれませんが、御嶽山の噴火みたいに、そういう自然災害はどこで起きるかわかりませんし、立科のすぐ近くの浅間山って活火山があって、こちらだっていつそういう状況になるかわからないという、どこも本当に危険はいつも潜んでいるわけですけれども、その中で一番いい選択をしていかなくちゃいけないということもありますし、また子どもにとってのいろいろなさまざまな学びの、外へ出ての場でもあるということの重要性も考えてございますし、そういったもの含めて、これまで相当な議員からの要望なり現場の声というか、地域の声を聞いてもらって検討してもらいたいという声があったと思いますが、現在どのような検討状況になっているでしょうか。

○井上学校運営課長  今、委員御指摘のとおり、立科林間学校へ移動の際には、東日本大震災におけます福島第一原子力発電所の非常事態というのがございました。その発電所の事故が収束せず、緊急時の対応が難しいことなどから、現在も立科で継続をせざるを得ないという状況に至っておりますが、日光につきましては、今、委員からお話ございましたように思い出、世代間の共通の思い出になるというお話も伺っております。また、世界文化遺産の日光東照宮、戦場ヶ原や華厳の滝など、自然景観の面から多くのことが学べるという意味でも、大変意義は大きいというふうに受けとめております。

 しかしながら、一たん林間学校の場所を決めるとなりますと、やはり継続性、安定性というのが非常に重要になってまいります。現在のところ、やはり宿舎確保というのは非常に大きな問題でございまして、また現在、立科町で行っている施設や場所との連絡調整などのことも出てまいります。また、何より学習プログラムの新たな作成というのが必要になってまいります。立科につきましては、昨年ようやく学習プログラム、しおりというのを社会科方面、あと理科の方面でも作成いたしまして、それを本格的に今年度から実施しているという状況もございます。

 ですので、委員も御指摘のとおり、安全性と学びの面を両方確保できるような対応をするために、双方についてこれからも研究をしていきたいというふうに考えております。

○根岸光洋委員  わかりました。よく検討してください。時間がかかると思いますけれども、時間がかかるがゆえに、本当に慎重な検討もしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。