平成27年予算委員会 福祉衛生費( 3月 2日)
がん対策
○根岸光洋委員 引き続きまして、健康施策について伺いたいと思います。がん対策について、私ども党としましても、がん対策について、毎回の定例会、または予算、決算の委員会、また予算要望等々で、要望させていただいておりまして、豊島区としても、区長中心に、先頭に本当に力を入れていただいていることに感謝を申し上げます。
 その中で、たしか27年度50%という目標がたしかあったと思いますが、今の現在の取り組みについて、受診率を含めた推移を簡単にお聞かせください。
○佐野地域保健課長  がん検診の受診状況の推移ということでございます。直近で統計が出ておりますのが平成25年度の数字でございます。まずこちらのほうから申し上げたいと思います。
 25年度のがん検診の受診率でございますが、胃がんが6.1%、肺がんが6.9%、大腸がんが15.1%、子宮頸がんが28.4%、乳がんが22.4%ということで、この平均で15.8%という数値になってございます。この数値は、前年度、平成24年度の16.5%から0.7ポイント低下という状況でございまして、これまで20年度以降、ずっと右肩上がりに推移してきました。20年度が平均値で5.4%、21年度が8.3%、22年度が12.0%、23年度が13.4%、24年度が16.5%ということでございまして、がん検診、本格的に取り組み始めましてから初めて25年度は若干数値の伸びに歯どめがかかった状況になってございます。
○根岸光洋委員  わかりました。いただいた資料等、拝見すると、乳がんとか子宮頸がんについては、再勧奨とかいろいろな形でやっているということで、かなり大きく伸びてきているなというふうな感じがしますが、胃がんとか肺がんですかね。こういった大腸がんも含めて、ちょっととまってしまっているのかなという感じがいたします。ですので、しっかりこの辺も、いろいろな形で広報、また再受診というか勧奨を含めて、進めていただきまして、目標としました数値に向けてクリアできるように、今年度もまた進めてもらいたいと思っております。
 その中で、特に私ども、昨年は胃がん検診についての、特に血液検査でできるリスク検診について、強く導入をお願いをいたしまして、26年度からは、二十の方にピロリ菌検査、40歳の方にABC検診というのが導入されたということで、さらなる検診率アップ、また健康施策が充実してきたということで感謝を申し上げていますが、こちらの胃がんリスク検診については、対象者数、また、受診率等についてはいかがだったでしょうか。
○佐野地域保健課長  今年度新たに導入をいたしました胃がん検診の胃がんリスク検診、具体的にはピロリ検査とABC検診でございます。まず二十を対象といたしましたピロリ検査の実施状況でございますが、1月末現在の状況で受診率が7.1%でございます。これは対象者が2,368名のうち、受診者が168名という状況でございます。もう1つの40歳を対象といたしましたABC検診でございます。受診率が1月末で18.9%という状況でございまして、対象者が4,929名、このうち、受診者が933名という状況でございます。
○根岸光洋委員  先ほどの胃がん検診、肺がん検診がちょっと少しとまっている、低迷しているなというところの理由の中で、前お聞きしたら、例えば胃カメラを受診、飲むとか、放射能の関係があるんじゃないかとか、バリウム、こういったものは大変であるとかということから、なかなか進まないということの中で、この胃がんリスク検診は血液検査で簡単にその検査ができるということで、大変に注目をしているところで、WHOによると昨年9月にも、ピロリ菌が胃がんのリスクの、かなり80%というんですかね。ある方については、80%ぐらいの方がその原因となっているということが、初めて公表が世界的にもされたという中で、豊島区が同時に取り組みがされたということで、本当によかったなと思っているんですが。
 今お聞きした数、特に二十の方は7.1%ということで、始まったばかりなんですが、ちょっと少ないなと思いますし、関心も恐らく少ないんじゃないかなと思うんですが、今、学校教育の中でもがん教育というのが進められて、豊島区が先進的に進められていますし、ぜひそういったところでも連携していただいて、二十になったらピロリ菌検査を受けましょうねということを強く進めていただきたいなと思いますし、40歳の方のABC検診についても18.9%ということで、まだまだこれもっと伸ばしていかなくちゃいけないと思うんですね。実際にこのまだ数値として出ていないかもしれませんけど、受けられた方の中で、ピロリ菌があったというか、わかったという方はどのぐらいいらっしゃるんですか。
○佐野地域保健課長  受診された区民の皆様の中で、ピロリ菌があったという陽性の方、これは全体のうち6.2%という状況です。
○根岸光洋委員  6.2%の方でも、それがわかって早目にそれを除去することによって、リスクを減らせるということになります。私、このピロリ菌の除去をやった方にお聞きしたんですけど、1回じゃなかなかできなくて、2回やった方、または途中であきらめちゃった方とかいらっしゃって、先生に聞いたら、ヨーグルトがいいらしいよと言われてヨーグルトを飲んだらなくなったみたいな、本当ですかみたいな話も聞いたんですが、このピロリ菌の除去について、これちょっと保健の先生にもお聞きしたいんですけど、実際あってそれを除去するということについての、最新の制度というか、最新の何かそういったものが出てきているのかどうか、お願いします。
○原田池袋保健所長  ピロリ菌は、それまでに、例えば風邪の治療等で抗生物質を使っていて、ピロリ菌についても耐性ができてしまっているケースなんかがございまして、そういった方についてはなかなか除去がしにくいという状況ございます。1回目でできなかった場合は、2回目に薬を変えまして除去をするんですが、それでも除去ができない場合には、それ以降、保険診療から外れてしまいまして、実際のところ、どういった抗生物質の組み合わせで除菌ができるかというのは、一定のものが今ございません。さまざまな医療機関で、こういったものでどうだろうかという、本当にさまざまな組み合わせで、今トライアルをしているという状況でございます。
○根岸光洋委員  ぜひ豊島区の取り組みとして、ピロリ菌除去の何かいい例を見つけていただいて、推奨していただければなと思っております。よろしくお願いします。
 このピロリ菌の、胃がんリスク検診の最後の質問なんですけど、ぜひ20歳の方も検診、まだ進んでいません。40歳も少ないと思いますが、年齢層の拡充、拡大についても、ぜひ新年度以降、検討していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○佐野地域保健課長  今おっしゃられたように、この胃がんリスクを発見するための検査というのは、早期発見、早期治療につなげていく上で非常に重要であると考えております。
 実は、今年度、来年度に向けた予算要望の中でも、所管としては、このピロリ菌の検査、ABC検診については、医師会の意向等も踏まえて拡充の要望をしたところなんですけれども、優先順位が高い他の事業等もございまして、今回はちょっと見送りという形でしたけれども、私どもといたしましても、やはりピロリ検査、ABC検診の、これを区民の方に、1人でも多く受けていただいて、早期発見、早期治療につなげていただくということで、これから重点的に進めてまいりたいと思っておりますので、来年度に向けて要望を続けていきたいと思います。

平成27年予算委員会 福祉衛生費( 3月 2日)
妊産婦の歯科検診、健康診査事業
○根岸光洋委員  続いて、妊産婦の歯科検診、健康診査事業ということで、この目的についてまずお聞かせください。
○尾本健康推進課長  妊産婦の歯科健康診査でございますけれども、ただいまは母親学級の2日目の中でやっている事業でございます。ただ、受診数の伸びというのがございませんので、このたび歯科医師会に委託をしまして、できるだけ多くの方に受けていただきたいというのが趣旨でございます。
 健診の目的でございますけれども、妊娠中の歯の健康といいますのが、妊婦、産後も含めてですが、女性の健康にも影響を及ぼしますというのがわかっておりますし、また生まれてくるお子さんに対しても影響があるというのがわかっておりますので、それをあらかじめ未然に防ぎたいというのが趣旨でございます。
○根岸光洋委員  そうすると、その母親学級でやっていたものから、今度、歯科医師会のほうでやってもらうということなんですよね。それで受診率が伸びるというのは、どういうところで算定されているんでしょうか。
○尾本健康推進課長  ただいま母親学級につきましては平日に行っておりまして、実績ですけれども、25年度ですと334名の方が妊婦の歯科健康診査を受けておられます。このたび歯科医師会のほうに委託をしますと、見込みとしては、受診率、健診率40%として3,160人を対象として見込んでおりますので、かなりたくさんの方に受けていただけるのではないかと期待をしております。
○根岸光洋委員  わかりました。女性の、妊婦の健康診査ということで拡充がされたということで、大変によろしいと思いますし、そういった方にお話をすると、受けやすくなってよかったという声がたくさんございましたので、ぜひこれも周知をしていただいて、40%という算定でございますけども、さらに多く上を、目標、目指していただきたいなと思ってございます。