令和 2年予算委員会 3月 6日 環境清掃・都市整備費

【土砂災害の警戒区域】

○根岸光洋委員  よろしくお願いいたします。私のほうからは、土砂災害について、対策についてお伺いしたいと思います。

土砂災害対策、土砂災害防止法、これが平成11年の広島災害によって多くの方が亡くなった、このことをきっかけにそういったものが、法律が制定されたと伺っております。東京都におきましても、昨年、そういった意味で豊島区も土砂災害の警戒区域、特別警戒区域の指定があったと伺ってますが、区内の指定の状況についてお伺いします。

○野島建築審査担当課長  昨年、東京都から指定を受けた2つの区域で指定を受けてございます。1つは、土砂災害警戒区域と申しまして、崖の斜度が30度以上、高さが5メーター以上のときに指定がされるわけなんですけれども、その指定については、豊島区では21地区でございます。

それから、もう一つの地区、それは、その土砂災害警戒区域の中で、特に危険だと判断されるような区域でございまして、いわゆるレッドゾーンと言われているところでございますけれども、そこにつきましては10カ所が指定を受けてございます。

○根岸光洋委員  わかりました。それで、特にこの指定を受けたときの、指定というか、取り組まなきゃいけない内容について、簡単に御説明いただけますか。

○野島建築担当部長  まず、土砂災害特別警戒区域のほうでございますけれども、区域内で建物を建築する場合には、平成13年より建築基準法によって、崖が崩落しても耐えられる構造にすることが求められております。また、都知事のほうから移転を勧告されるようなこともございます。それから、不動産取引のときには、重要事項説明として説明をしなければならないというようなところでございます。

そして、土砂災害警戒区域のほうでございますけれども、こちらのほうは、地域防災計画への記載が求められまして、また、その地区内に要配慮者がいる場合には、警戒避難体制を構築しなければならないとか、ハザードマップを作成いたしまして、周知、徹底をするというようなことが規定されてございます。

○根岸光洋委員  わかりました。それで、今回、新規事業の中で土砂災害特別警戒区域内の擁壁等の対策工事助成事業というのがあると思うんです。この事業の内容についてお聞かせください。

○野島建築担当部長  そちらの事業でございますけれども、まず、先ほど申しました指定された区域内の住民、区民の方々に対しまして、まず相談、さまざまなことに相談をするために専門家派遣制度というものを創設してございます。そして、その専門家と相談していただきまして、擁壁を、耐震補強をしようだとか、新規に擁壁をつくろうということになりましたならば、それに対する補強設計費の補助、それから、擁壁の補修費用、経費の補助を考えている事業でございます。

○根岸光洋委員  昨年の台風19号のときも、こういった土砂災害の警戒区域の近くということで、救援センターの開設がされた巣鴨小、私の地区で言うと巣鴨小がそうだったんですが、駒込小とか目白小とか、そういった地域が指定されたところの近くの救援センターというふうに伺っています。この区域の方も、大変に、台風ということで、まさかこの東京、豊島区で、そういった大きな土砂災害があるとは想定はしてない中でのこういった東京都の指定があり、豊島区もこうやって擁壁の工事の助成を始めるということでありますので、ぜひ、さまざま、この地域の方も御心配があると思いますので、区としても丁寧な説明というか、そういう要望があればしていただきたいなと思うのが1点と、それと実際の工事やらなきゃいけないって判断された場合に、どの程度の規模の工事になるのか、ちょっと参考に教えていただければと思うんですけども。

○野島建築課長  それは現場現場において、さまざまな工法があると考えてございます。一番、擁壁が倒れるということは、それを支えるのが一番簡単なんですね。ただ、支えるためには道路上に支えるものを設置しなくちゃいけないということになりまして、それが、なかなか難しいということになりますんで、現場現場によって新設がいいのか、それから補強がいいのか、それは専門家のほうで、現場のほうを土質も調査しながら判断していくということになっていきます。

○根岸光洋委員  そうすると、これ、かなり費用がかかるのかなと想定がされるんですね。調査だけでは、今回66万8,000円ですけども、実際に工事になるというと、数百万から数千万単位でかかるのかなという気がするんですが、この辺について助成制度というか、今後、見込みはどうなっているんでしょう。

○野島建築課長  今回、補強工事費のほうは計上してございません。その理由は、まず現場調査は入りまして、それから、もし補強するということになれば、どんな補強方法がいいのかというのを検討し、その後、補強設計をしなければいけませんので、当初予算では組んでないということでございますけれども、工事をなさる方につきましては、工事費の5分の1、それで500万円を上限といたしまして、補助することを考えてございます。

○根岸光洋委員  わかりました。これから調査をして、そういった可能性があるところに対しては、そういう補助というか、そういったものをつくっていくということだと思うんですが、それを踏まえて、こういう土砂災害についての正しい知識というか、はこういう指定をされたことによって、どういう影響があるのか、そういったことも、ぜひ啓発というか、情報の開示をしていただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

【水害対策】

○根岸光洋委員  委員長、続きまして、同じく水害対策というか防災対策になるんですが、産業通り、大塚の産業通りですね、平成25年の8月21日に豪雨が起きまして、床上、床下浸水が大変な大きな被害がございました。私も消防団として出動して、朝方まで水かきというか、水を抜く作業をした覚えがございます。その後、さまざま道路整備していただきまして、グレーチングへの変更とか、そういった、あとバイパス工事とかしていただき、昨年の台風19号、15号では大きな被害がなくて、ほっとしたところですが、まだ住民の中では大きな被害が出るんじゃないかと、こういう疑心暗鬼のところがございます。

それに対しまして、東京都に申し入れをいたしまして、私ども区議団、町会長さん、そして都議会も巻き込んで申し入れをいたしまして、平成25年には豪雨対策下水道緊急プランを東京都が策定し、東京都内4カ所のうちの1つに南大塚、文京区も入りますが、地域が入りました、そのプランが、今、着々と進んでいるとこのように伺ってます。これは見ますと既存の下水道管の下に新たな対策幹線、第2千川幹線をつくるというふうに伺ってます。オリンピックに向けての安全・安心な取り組みということで、31年度末まで、いわゆるこの3月までに効果を発揮すると、このようにうたってありますけど、現在の進捗状況はいかがでしょうか。

○松田道路整備課長  今、委員御指摘のとおり、我々のほうも下水道局さんに働きかけながら、また、発進立坑として、宮中公園であるとか東公園使う際には、下水道局さんと一緒になって公園利用について、地元の方々にお願いをしてきたものでございます。予定どおり、31年度、令和元年度末の効果発揮ということは変わらないよというような御回答いただいてますけれども、工事そのものは、この先また文京区さんのほうに抜けていくというようなことも聞いてございますので、その工事の終わりが、令和の2年度末、こういうふうにも聞いております。そのときに全体的な工事ができて、今言われた必要以上の雨が降ったときに、貯留管のほうに水が流れる装置が完全にでき上がるのかなというふうに考えてございます。

○根岸光洋委員  わかりました。ぜひ地域の住民の方も心配しておりますし、これができることによってとても安心感持って過ごせるというふうに伺ってますので、工事のほうの進捗についても、もし何か変更がありましたらお聞かせいただきたいと思ってます。

あわせて、今、宮中公園とか公園の2カ所、上池袋東公園のほうが使用というか、利用の制限が起きるんじゃないかという話ございましたが、ここについて、公園のほうで、ちょっといつごろ、どのぐらいの間、使えなくなるのかという点についてお聞かせください。

○石井公園緑地課長  今、上池東公園のほうは推進立坑を行っておりまして、それで本管のほう、貯留管をつくっていくということでございます。

今後、谷端川本川から、その貯留管につなぐ工事を宮中公園を使って行うというような工事が残っているかと思います。それについては、まだちょっと下水さんのほうから、具体的にいつから、ちょっと入るかというところが、また示されておりませんので、それが、落とし込みが完了すれば、谷端川本川のほうの一定水位を貯留管のほうに入れられるようにもなりますので、そこらあたりのところは、下水道局さんのほうにまた問い合わせてまいります。

○根岸光洋委員  わかりました。命と暮らしを守る、この事業がスムーズにというか、着実に推進されることを念願いたす次第でございます。

【大塚駅の北口の整備計画】

○根岸光洋委員  続きまして、委員長、済みません、私もちょっと大塚駅の北口の整備計画、先ほど委員からございましたけども、お聞きしたいと思います、ダブらないところで。

この大塚の駅前が本当に明るくきれいになってですね、駅をおりると暗いという声があって、実際、暗くないという方もいますが、私も毎日のように通るとやっぱり暗いなと、夜は思ってる中が、大変見違えるような大塚北口駅前が整備されるということで、楽しみにしている一人でございますが、その一方、この説明会のときには、緑をとにかく残してもらいたいという声がございました。緑については、区のほうも、その当初の説明では、そこまでちょっと計画は細かいところまで決めてなかったようで、その後、緑をしっかり残していくというような答弁もされてると思うんですが、現在、木が何本か、駅前、伐採されております。少し少なくなっておりますので、この辺について、心配する声も上がってますが、今後の緑の植栽の計画について、具体的にちょっとお示しいただけますか。

○松田道路整備課長  もともと事業説明会の中で我々の計画、御説明した際に、確かに、住民の方々から、できる限り緑を残してくれというようなお話ありまして、急遽、かなり道路線形等も変わったんですけれども、例えばタクシープールのところの杉の木だとか、象徴的なもの、それから、移設に耐え得る木、つまり全ての木に対して、樹木診断を行いまして、移設に耐え得るものについては移設しながら、新しく広がった歩道に対応できるような植栽帯整備を今後行っていくというものでございますが、一方で、確かに、移設するともう枯れてしまうようなものについては、せっかく駅前の歩道が拡幅されたとしても、その中でどうしても枯れてしまうようなものについては、今回、撤去ということでございますので、趣旨としましては、できる限り残せる高木については残すという方針で工事を進めてございます。

○根岸光洋委員  わかりました。ぜひ緑をしっかり残していただいて、緑の空間と、また新しい大塚の駅をおりてみたい、また、まちに出てみたいというのが思えるような空間づくりをしてもらいたいと思います。

それで、もう一点、先ほどリングの話とかありましたけど、光のファンタジーというか、その中でビルの上から、何か光をやるようなことが決まっていたと思うんですが、あれ、まだ折衝中ということでしたけど、それ、具体的に決まっていればお聞かせいただきたいんですが。

○活田都市計画課長  当初、大塚北口の光のファンタジーの計画では、デザインをコンベンションで選んだ事業者のほうが、民間ビルから光を照らすというようなアイデアでした。それを中心に、それが選定されましたので、その計画の実現性について、検討したところ、なかなか民間ビルに重い施設をつけてやるというのが難しいということがわかりましたので、そこの計画についてはもう取り消しというか、設備計画の中に入れ込まないで、下のほうから照らすとか、そういった形に変えておりました。

○根岸光洋委員  ああ、そうですか。何かすごいダイナミックな構想だなと思って、楽しみにしてたんですけど、下から照らすんですね。下から照らしても明るくなるよう、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

それとあわせて、南口についてもちょっとお聞きしたいんですが、大塚駅、トランパルの大塚駅前広場が、大変、今、イベントでにぎわっていまして、今、このコロナウイルス対策があって、少し鎮静化してますけども、年間を通して、かなりの数のイベントが、きょうもやっている、きのうもやっていると、あしたもやるみたいですね、そういうようなイベントがたくさん行われてますが、年間でどのぐらいの、今、イベントの回数になってるかというのわかりますか。

○活田都市計画課長  こちら、私どものほうに使用許可として出しているのは、大体30件程度でございます。

○根岸光洋委員  わかりました。あとほかにも使いたいという声が、結構来てるなというのは聞いてございます。

それで、1点、音楽について、私も5月、毎年行われる大塚ミュージックフェスティバルという、プロの音楽家の皆さんのイベントのお手伝いをしてるんですけど、要するに、南口の通路出てきたところにある音響施設だと、かなり大きな音響が出せるんですが、あそこから舞台側の駐輪場の入り口まで線を引っ張るのは大変な工事だということで、その舞台側のほうの音響の増強をしていただきたいという、ずっと御要望を出してたんですが、この2月、3月、工事も行われるというふうに伺っているんですが、その進捗状況はいかがでしょうか。

○活田都市計画課長  音響の設備の工事というか、電源の工事だというふうに認識しております。そちらについては補正をとりまして、年度中に工事が完了する予定です。今後、容量が大きい電源が舞台の近くに来ますので、イベントをやりやすくなると思います。使い方等については、今後、皆様と協議しながら進めていきたいと思っています。

○根岸光洋委員  わかりました。ぜひ使いやすい、そういったイベント、皆さんにとってもイベントを行いやすい環境づくりをこれからも進めてもらいたいと思っています。

 

【私道整備助成事業】

○根岸光洋委員 それでは、委員長、もう一つ行きます。済みません、時間の中で、私道整備助成事業について伺いたいと思います。

来年度は2,000万円ということで、私道助成について計上しておりますけども、この事業は平成29年4月から、私道舗装助成事業と私道排水助成の事業が統合されて、助成率も大幅にアップしたというふうに伺っております。住民の負担が約1割ですか、となったということで、要望を重ねてきました。島村副議長を初め、我が会派としても大変高く評価をさせていただいているところでございます。

そこで、この助成率が引き上げられてからの助成の申請の状況について、お伺いします。

○松田道路整備課長  助成率を上げてから、29年から執行したわけでございますけれども、ちょっと29伸び悩んで、なかなか上がったというようなことが、助成率のアップしたことがなかなか住民さんまで届いてなかったのかなということありまして、ただ区域外の先生方だとか、あるいは我々の担当者なんかが現地にも積極的に赴きまして、制度活用をいろいろ、住民の方々に御説明しましたところ、令和元年度、今年度でございますけれども、2,000万円の予算に対しまして、1月30日現在ですけども、2,400万円余の活用申請がある状況でございます。そのため、第4回定例議会の中で、補正予算1,000万円とらせていただいて、今年度、執行見込みでございますので、非常に助成率が上がったということについては浸透されてきたところだというふうに考えてございます。

○根岸光洋委員  ふえているということで要望が多い、また、使い勝手もよくなったということで、それを高く評価をしたいと思います。

それで、私どもはこういった御相談を受けたときは、豊島区としては、100%助成している区もありますけども、豊島区としては90%、9割の区がそういった助成をしてくれますと。残り1割を負担していただくという、住民の皆さんに負担していただくという御説明をしておりますけど、この説明でよろしいんでしょうか。

○松田道路整備課長  私道助成の、確かに、9割というようなお話ししてますけれども、実はという言い方がいいかどうかわからないんですけれども、かかった工事費、住民さんが業者さんと契約してかかった工事費の90%に助成が出ないケースがあります。それについて、ケースがありますので、少しそれについて御説明させていただければと思います。

2つあります。1つ目は、まず、上限額というのが決まってございます。私道排水については500万円上限でございます。私道舗装については200万円を上限としています。これは、今、私道の所有者であれば個人、法人問わず、我々、受け付けておりますので、あんまり大きな企業さんがみずからの敷地の道路を改修するに当たって、例えば1,000万円かかるというものについて、その9割を負担するというのはいかがなものかなと。もっと個人の方々に幅広くお使いいただきたいという理由で、上限額を設けておる。つまり、その場合、1,000万円の工事がかかったとしても、我々が助成できるのは500万円の上限額の9割ですから、400円万の助成ということで、まず御認識いただきたい。それは、今年度で言いますと14件申請のあるうちの3件は、この制限額でひっかかってございます。

じゃあ、残り11件のうちの実は7割じゃない、7件が90%助成をきちんとできてる、かかった工事費の90%ができています。じゃあ、残り4件がなぜ90%にならなかったのかといいますと、実はかかった工事費全てを役所は見れるのかというと、そういったものではございません。業者さんが出す見積もりの金額と区が公共単価、これは23区で代価をつくり、そこに東京都建設局の単価を入れ込んで算出した単価のいずれか低いほうの90%、こういうことになりますので、その旨については、区民の方々が助成制度をお使いになって、工事を行う前に、必ず区民の方々には、こういったことで全て90%の補助は出ませんよということはお伝えした上で工事を開始してもらっております。そのようなケースがありますので、主な小規模な工事については、少し業者さんの負担が大きくなって、そのような9割負担が出ない可能性がありますので、その辺を御理解いただければと思います。

○根岸光洋委員  それで、今回、なぜこれを取り上げたかといいますと、実際に、助成額が、見積金額の3割ぐらいしかならなかったという、3割というか6割は住民の方が負担しなきゃいけないという、そういった見積もりが出てきたということで、どうなのかなということを道路整備課長にお問い合わせしてもらって、今、そのお答えなんですけども、これは業者が見積もり、当然出すんですよね。出したものに対して、区がまた改めて、それを積算し直すという、そこのやりとりがあるんですけど、その中で余りにもこれ、ちょっと助成率が低いというか、住民の負担が高いものについては、何か指導できないとおっしゃってるんですけど、できれば、そこで住民が納得できるような説明を区のほうとしてもしてもらいたいということで、今、申し上げてるんですが、今、課長はそういう説明してますよということでしたけど、実際、住民にはされてなかったという事実があったもんですから、きょう、あえて取り上げさせていただいたんですが、その辺についてはいかがでしょうか、再度御検討ください。

○松田道路整備課長  基本的に、私道申請につきましては、地権者様もしくはそこに居住の方々、代表者1名を決めていただいて、申請者として、区のほうに窓口に来ていただくというようなことを原則としております。ですので、できるだけ我々のほうも丁寧に御説明しながら、いろいろと条件ございますので、その辺を丁寧に説明しようと思いますけれども、今回、そのようなことで、住民様のほうにうまく情報が伝わらなかったということであれば、我々の改善の余地がまだまだあるのかなということでございますので、今後、また、丁寧にこの私道助成制度について説明してまいります。

○根岸光洋委員  わかりました。そんな件数が多くない中で、また、私どももこれ、本当に拡充について、ずっと答えさせていただいて、こうやって拡充していただいた制度なんで、制度そのものは引き続き拡充していただきたいと思いますが、いろんな工事、現場のケースによって助成率が高くなるというか、負担が多くなるケースがあるということも理解はしてますけども、しっかりその辺を住民の皆さんが納得できるように、また、安心してこの制度を使えるように、引き続き業者の指導というのは、なかなか難しいとは思いますが、適正な価格かどうかも含めて、また、住民の皆さんが素人ですから、素人の皆さんが来たときに、十分に理解できるように、区のほうとしても指導していただくようによろしくお願いします。

以上でございます。